設計コンセプト
天体の運行に合わせて、太陽と月の光がいっぱいに入る窓の配置を意識しました。
1年12か月365日は太陽と月の周期をもとに決められていることはご存じのことと思います。1日はお日様の1日の周期なので「日」を使い、1か月は月の満ち欠けする期間から「月」の漢字が使われています。1年の計は元旦にありということわざがあるように太陽暦では1月1日が1年のスタートですが、太陽の年周期から考えると日の出から日の入りまでの時間が最も短い「冬至」が1年のスタートです。
この住宅は、小田原の海から昇る「冬至」の日の出の「光」が家の一番奥にある神棚を照らし、寝室と浴室に満月の光が入るように計画しています。
1年のスタートを感じる、ひと月の変わり目を感じる、1日の時の流れを感じるよう設計した家です。
バウビオロギー













内外仕上げ
材木:天竜T.S.ドライシステム 月齢伐採天然葉枯乾燥木材
床 :杉無垢フローリング節無し
壁 :珪藻漆喰金ゴテ仕上げ
天井:珪藻漆喰金ゴテ仕上げ、和紙
屋根:フラット瓦葺き
外壁:杉赤身板張り、ウッドロングエコ塗り
DATA
- 主要用途:一戸建ての住宅
- 構造 :木造
- 階数 :地上1階、地下0階
- 延床面積:72.60㎡
- UA値 :0.43W/㎡k(HEAT20 G2グレード)
- ηAC値 :1.5
- ηAH値 :2.2
当事務所は単なる数値達成を目標とはしていません。大切なのはその結果です。南北の適切な換気窓設計により風が吹抜け中間期~夏季に涼を得ることができる。冬季は外気最低気温3度の晴れが続けば室温15度~22度を自然循環するような環境デザインとしました。さらに雨戸と厚手のカーテン、ヨシズなどを利用して快適性を向上できます。