木骨ラーメンSE構法

SE構法の柱脚金物

今日は(株)NCNで開発販売しているSE構法をご紹介いたします。
http://www.ncn-se.co.jp/
東京都町田市T邸で採用し、現在建築中の自宅事務所でも使っている工法です。

木造住宅の工法を大きく大別すると、在来工法、2×4、金物工法の3種類に大別できます。SE構法は金物工法の中に分類できますが、一般の金物工法が在来工法の仕口(構造材同士を組み合わせる部分)を金物に置き換えただけなのに対し、SE構法は仕口金物に剛性を持たせ、構造計算により耐震性を確かめて部材寸法を決定しています。

一般の方は全ての木造住宅が構造計算されていると思われるかもしれませんが、世の中の木造住宅のほとんどは構造計算ではなく壁量計算という計算方法で耐震性や風圧力に対する安全性を確かめています。簡易的な確認方法で確認しているため、構造的なバランスに配慮せず設計してしまうと、計算上は安全なのに実際は地震で倒れてしまったという悲劇が起こるのです。

さて、SE構法に話を戻しましょう。(株)NCNでは木骨ラーメンとも呼んでいますが、鉄骨のような完全ラーメン構造ではありません。仕口の剛性と耐力壁の両方で構造的に成り立っている構造で、完全なラーメン構造とすることも可能なところを、耐力壁を残したところがSE構法の特徴なのです。完全ラーメンでは部材寸法が大きくなってしまうのですが、在来工法の半分程度の耐力壁を設けるこ
とで小さな部材寸法とすることができ、完全ラーメンに比べてコストダウンしています。

建設中の事務所ではSE金物を露出させて、いつでも見学できるよう仕上げします。実際に見てみると在来工法との違いがよくわかり、構造的安心感を実感できますよ。ご興味ある方は連絡いただければ見学可能です。

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  1. このブログの総目次

    「建築家が考えるLOHASな住まい」 総目次
    (1)光熱費1/2住宅の設計手法
      ・光熱費1/2住宅とはなにか?
      ・光熱費1/2住宅の13要素
      ・自然風の利用技術
      ・昼光の利用技術

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