光熱費1/2住宅 自然風の利用

自立循環型住宅AB

居住時のエネルギー消費量を1/2に削減しながら、住人が「心地よい」と感じる住環境も実現する「自立循環型住宅」解説シリーズ、いよいよ13要素の解説を始めます。
A-01 自然風の利用(冷房エネルギー10~30%削減)
夏季夜間や中間期に外気を取り入れ、室内を涼しく保つ技術。自然風は敷地特性によって利用可能性は変わります。つまり郊外地なのか過密地なのかによってエネルギー削減率目標を設定するのです。
通風量は換気回数という指数を用いて示し、夜間は10回/1時間、昼間は10~100回/1時間程度の通風量を目指します。換気回数20回/1時間以上確保できれば、人体表面が冷やされ爽快感を感じる気流速度となるので、比較的高い空気温度でも冷房なしで過すことが可能となります。
自然風利用で問題となるのが防犯への配慮でしょう。
防犯上有効な窓としては、幅25センチ以下の窓、開閉ストッパー付窓、防犯面格子、通風雨戸やシャッター、トップライトなどが考えられます。
さて、自然風の利用技術では次の5要素が示されており、建設地域特性に応じて利用可能な要素を組み合わせて設計していきます。
最終的には風上窓面積・間仕切り開口面積・風下窓面積、窓開放幅と網戸等の影響などを考慮した合成有効開口面積を計算により算出して換気回数を想定するのですが、細かな計算で説明し難いので、ここでは5要素の設計ポイントを解説いたします。
①卓越風を直接取り込める開口部を設置
ポイント1:卓越風による圧力差を利用して通風に有効な位置に開口を設ける。
ポイント2:風上に植栽や池などを配置して流入空気温度を下げる。
ポイント3:風上と風下の開口部面積によって通風量と流入速度を調整する。
②風を呼び込める袖壁や出窓等を設置
ポイント1:風上正面に窓を設置できないときは、側面に出窓等を設ける。
ポイント2:建物側面の中間より風下側に袖壁や植栽等を設置する。
③屋根面を利用し天窓や頂側窓を設置
ポイント1:屋根勾配が0°~20°(3寸5歩勾配)の範囲では屋根全体が負圧となる事を利用し、トップライトを設けて流出口とする。
ポイント2:屋根勾配20°以上では屋根面は正圧となりトップライトは効果ない。そこで屋根勾配3寸勾配以上のときは、頂側窓を棟の風下側へ設置すれば効果的な流出口となります。
④室内外温度差を活かし排気窓を設置
ポイント:計画地が外部からの通風を期待できない条件でも、夜間の外気温度が低下する磁器には、室温と屋外温度の温度差を用いた屋根換気が有効です。
⑤室内の通風経路の開放性確保
ポイント1:網戸はなにも無い窓と比較して流入量が2割減、網戸+ブラインドは4割減少する。
ポイント2:網戸+カーテンの組み合わせは網戸とカーテンが密着して通風を大きく妨げます。
ポイント3:風の入口を出口を配置しても、室内に風の通り道を確保しないと通風効果は得られない。
引き戸、欄間、格子戸、ドア上下スリットなどを利用して通気ルートを確保する。

タイトルとURLをコピーしました