健康維持増進住宅シリーズ 6
シックハウス症候群の実態調査に関する報告をお届けします・
日本においてシックハウス問題が顕著化してから十数年が経過し、
被害の深刻さと社会関心の高さから、2003年7月に建築基準法
が改正され、ホルムアルデヒドを含む建材の使用制限と機械換気
システムの設置が義務付けられました。
健康維持増進住宅委員会では、宮城県内のシックハウス住宅にお
いて、8年間に渡る調査を行いました。調査結果をもとに化学物質
汚染の実態について調査報告が行われました。
①シックハウス住宅で多い室内汚染物質
60軒以上の住宅で調査した結果、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、
TVOC(総揮発性有機化合物)の濃度が高かった。それぞれ一般住宅
の2倍~3倍、ホルムアルデヒドは6倍の濃度が測定された。
②築年数と化学物質濃度
大きな傾向として、化学物質濃度は年とともに減少する。
ホルムアルデヒドは6年程度で指針値、TVOCは2年程度で目標値
に達している。
③化学物質濃度とシックハウス症候群発症の関係
シックハウス症候群を発症した人と自覚症状のない人の住宅における
化学物質濃度の比較を行い、トルエン、キシレン、p-ジクロロベンゼン
濃度が高いことが分かりました。シックハウス症候群の原因としては、
これらの物質が大きく関与しているものと推測でき、問題視されている
ホルムアルデヒドだけが原因ではないことが分かります。
④症状の変化
シックハウス症候群の発症者の追跡調査の結果、自然に症状が改善
方が大半を占め、20%程度の方は症状が持続又は悪化しています。
症状が持続している住宅では化学物質過敏症の疑いがみられ、微量
の化学物質にも反応してしまっていることが推測されます。
症状が改善した住宅でも、新たな家具の持ち込みなどで再発を訴え
る居住者も多く見られます。
⑤シックハウス対策
シックハウス患者宅で行った最も効果が現れやすい対策は「換気」
です。次に「薬品・家具などの除去、持ち込む際の配慮」が効果あり、
その他「空気清浄機」「食事療法、薬の服用」「掃除」などの対策で
効果があがっています。
- 健康維持増進住宅シンポジウム
- 家庭内事故
- なぜいま健康維持増進住宅が必要か
- 住宅設計における健康という課題
- 住宅の健康に及ぼす要因
- アレルギー性疾患と住環境
- シックハウス症候群
- 入浴死
- 健康な住まいを作る技術
- これからの住まいと健康
- 心と体に優しい 木材
- 浴室のリラックス・リフレッシュ効果
- 健康な住まいのための冷暖房
- 健康な住まいのための冷暖房 2
- 心の健康を支えるペットと植物
- 心の健康を支える植物
- 睡眠と身体活動
- 睡眠障害の調整方法 光
- 温熱環境と睡眠の関係
- 運動や入浴による疲労回復
- 電磁波の健康被害(健康維持増進住宅の研究ではないので番外編)
- コミュニティと健康 1
- コミュニティと健康 2
- 第一回健康維持増進住宅コンペで評価されたこと
- インフルエンザ対策で重要な室内湿度
- 室内温度と湿度の関係
- 断熱住宅と健康の関係
コメント
これからの住まいと健康
健康維持増進住宅シリーズ パート9
健康維持増進住宅 8
健康維持増進住宅シリーズ パート8
「健康な住まいを作る技術」
心と体に優しい 木材
健康維持増進住宅シリーズ パート12
「心と体に優しい 木材」
健康維持増進住宅 6 シックハウス
健康維持増進住宅シリーズ 6
シックハウス症候群の実態調査に関する報告をお届けします・
健康維持増進住宅 5
健康維持増進住宅シリーズ 5
今日は「アレルギー性疾患と住環境」の関係について解説します。
健康維持増進住宅 4
住宅の健康に及ぼす要因
健康維持増進住宅シリーズ 3
住宅設計における健康という課題
なぜ今、健康維持増進住宅が必要か
日本はいま人類の歴史に例を見ない速度で高齢化社会
へ移行している。病いを治療するのは医療関係者の仕事
だが、病いを未然に防ぐ健康的な住まいを提供するのは
建築関係者の責務!!
家庭内事故、健康維持
今日は出張先からの書き込みなので写真はありません。
3泊4日で九州の佐賀に滞在しています。昨日福岡空港へ到着したのですが、
飛行機の揺れが激しく、特に着陸時に横揺れして肝を冷やしましが無事着陸。
ま~事故があれば一大ニュースになっているでしょうね。
健康維持増進住宅シンポジウム
大成出版社から「健康維持増進住宅のすすめ」が発刊され、その出版記念として開かれたシンポジウムへ参加しました。
健康維持増進住宅 13 「浴室」
健康維持増進住宅シリーズ13
「浴室のリラックス・リフレッシュ効果」
日常の入浴は、体を温め結構を促進させる。精神的にもリラックス
させるなどの効果があります。また、朝の入浴は目覚まし及び
リフレッシュ効果が高くなります。
健康維持増進住宅 14 「冷暖房」
約1カ月ぶりの健康維持増進住宅シリーズです
「健康な住まいのための冷暖房」
健康な住まいのための冷暖房 2
健康維持増進住宅シリーズ 15
「健康な住まいのための冷暖房 2」
健康維持増進住宅 16 ペット
健康維持増進住宅シリーズ 16
「心の健康を支えるペットと植物」
ヒートアイランド現象と健康の関係
健康維持増進住宅シリーズ 8
「ヒートアイランド現象と健康の関係」
健康維持増進住宅7 入浴死
家庭内の事故数で最も多いのは、階段、次いで浴室である。
だが不慮の事故死の原因でみると、1位「窒息」2位「溺死」だ。
健康維持増進住宅 17
健康維持増進住宅シリーズ 17
「心の健康を支える植物」
睡眠と身体活動
昨日は、京都府福知山の家(重厚和風の家)の工務店さんが
東京へ来る用事があり、施主と3人で打合せを行うなどして
過ごしていました。
睡眠障害の調整方法 光
昨日のブログで、健康増進には適切な睡眠が不可欠なことが
分かりました。
今日から3回にわたり睡眠障害を改善する方法について解説します。
温熱環境と睡眠の関係
健康維持増進のためには適度な睡眠が不可欠であること、睡眠障害の
治療や調整には光が関係していることを紹介してきました。
健康維持増進住宅 21
運動や入浴などが、その後の睡眠に良い影響を及ぼす
ことが示されています。
健康維持増進住宅 21 「コミュニティと健康1」
健康維持増進住宅シリーズ 21 「コミュニティと健康 1」
健康維持増進住宅 23 「コミュニティと健康 2」
健康維持増進住宅シリーズ 23
「コミュニティと健康 2」
健康維持増進住宅シリーズ 24
健康維持増進住宅シリーズ 24
「第一回健康維持増進住宅コンペで評価されたこと」
インフルエンザ対策に重要な室内湿度
昨日は、千葉外房の家の打合せ予定でしたが私の風邪のため
キャンセルさせていただきました。
室内温度と湿度の関係
健康維持増進住宅シリーズ 26
「室内温度と室ごの関係」
このブログの総目次
「建築家が考えるLOHASな住まい」 総目次
(1)光熱費1/2住宅の設計手法
・光熱費1/2住宅とはなにか?
・光熱費1/2住宅の13要素
・自然風の利用技術
・昼光の利用技術
省エネ時代のシックハウス対策
昨晩、「省エネ時代のシックハウス対策」の講演を聞いてきました。
講師は早稲田大学教授の田辺新一さんです。環境工学がご専門
でシックハウス法作成にも関わった方です。
健康維持増進住宅 28
健康維持増進住宅シリーズ 28 「断熱住宅と健康の関係」