換気設備計画つづき

光熱費1/2住宅(自立循環型住宅)シリーズ
「換気設備計画」の省エネ手法のつづきをお届けします。平成15年の建築基準法改正により、すべての住宅でシックハウス対策としての機械換気設備の導入が義務付けられました。
(常時開放された開口が15cm2/m2以上あれば機械設備不要)
この機械換気に要するエネルギーをいかに節約するか、また機械換気により生じる冷暖房負荷をいかに低減させるかかが、換気設備計画の省エネ技術です。

(1)ポイント
・水回り等の局所換気はシックハウス対策の24時間換気に比べはるかに換気量が大きいので、適切な計画が必要。
・冬季の室内外温度差を利用した温度差換気を効果的に利用すれば、機械換気で消費するエネルギーを削減できます。
・換気は外気温度の空気が室内に流れ込むので、住まい手に直接外気
 が当たらない工夫をすることで快適性を維持できます。
(2)目標レベル
換気設備計画の省エネ目標レベルは30%~60%です。各目標レベルは、それに見合った換気設備計画手法を採用することで達成できます。
(3)換気設備方式の種類
換気設備方式には、給排気を機械的に行う第一種、給気を機械的に行う第二種、排気を機械的に行う第三種と、給排気のどこに機械的な強制換気を行うかで三種類の換気方式があります。さらに給排気を家全体一括で行うか個別居室ごとに行うかにより、細かく分類されます。これら換気システムの採用時に、換気方式ごとに適した省エネルギー手法を使ってエネルギー削減を目指すのです。

(4)換気設備計画の省エネルギー手法
①手法1(ダクト式換気システムの適正化手法)
 ダクトを使用する換気システムの場合、ダクト長さと曲がりを減らす事
 が重要です。ダクト長さと曲がり箇所数を半減させれば、1ランク能力
 が低いファンを選定することができ、消費電力は3割削減できます。
②手法2(高効率機器の導入)
 換気機器のモーターにはACタイプ(交流)とDCタイプ(直流)の2つの仕様があります。省エネモーターであるDC仕様とすることで、AC仕様と比較して消費電力を半減できます。1日24時間運転させた場合、1年間で約3500円減額できます。また、同じAC仕様モーターでも最新の製品と交換すれば40%の消費電力を削減できます。(1996年→2004年製品へ交換の時)電気代で1100円の削減となります。

③手法3(ハイブリット換気システム)
 ハイブリット換気システムとは室内外の温度差を利用する換気方式で、温度差の大きな冬季にはファンを止めて自然換気させ、中間期や夏季に機械換気を利用します。10%程度消費電力を削減できます。
④手法4(換気システムの簡略化)
 第三種換気方式(排気にのみに送風機を利用)とすることで、第一種換気方式(給排気送風機)に比べ消費電力を30%削減できます。

(5)一般的な注意点
①台所の換気扇には、同時給排気型の換気扇を用いるか専用の給気口
 を設置する。また、停止時にはシャッターなどで閉鎖できるシステムの換気扇を選択することも重要です。
②24時間換気設備は、メンテナンスし易い位置に設置することが望ましいです。清掃せずに換気扇を使用していると、1年間で10%の能力低下があると考えてください。3年清掃しないと30%低下します。バルコニーなどから清掃できる位置にファンを設置しましょう。
③電気式気密シャッター付機種
 電動式のシャッターが付属している機種は、開放中でもシャッターを空ける為の電力が必要です。シャッターの無い機種と比べて消費電力が2倍近くに達します。24時間換気用換気扇にはシャッターの無い機種を選びましょう。
④給気口位置
 冬季、給気口からは冷気が入りこみます。(コールドドラフト)給気口を高い位置に付けたり、人にコールドドラフトが当たらない場所に設置するなどの注意をしましょう。

■光熱費0(ゼロ)のブログシリーズ目次リンク
1.建築家が考える光熱費ゼロ住宅
2.光熱費0(ゼロ)住宅
3.光熱費0住宅の試算値
4.光熱費0(ゼロ)住宅 ランニングコスト分析
5.光熱費0(ゼロ)住宅 イニシャルコスト検討
6.一般的な住宅で光熱費0を実現するには
7.光熱費0の省エネ住宅 一般の住宅分析
8.光熱費0の省エネ住宅 家庭の消費エネルギー比率
9.光熱費0住宅からCO2発生量0住宅へ

■光熱費1/2住宅のブログシリーズ目次リンク
0.自立循環型住宅への設計ガイドライン
1.自然風の利用
2.昼光利用
3.太陽光発電
4.日射熱利用 1
5.日射熱利用 2
6.太陽熱給湯
7.断熱外皮計画 1
8.断熱外皮計画 2
9.日射遮蔽手法 1
10.日射遮蔽手法 2
11.日射遮蔽手法 3
12.全熱交換型換気扇
13.換気設備計画 1
14.換気設備計画 2
15.給湯設備計画 1
16.給湯設備計画 2
17.照明設備計画 1
18.照明設備計画 2
19.照明設備計画 3
20.照明設備計画 4
21.照明器具配置の設計手法
22.高効率家電機器の導入1
24.水と生ゴミの処理と効率的利用 1
25.水と生ゴミの処理と効率的利用 2
26.水と生ゴミの処理と効率的利用 3
27.生ゴミ処理
28.電気やガスの1次エネルギー換算値
29.発電ロスと送電ロス
30.光熱費領収書からエネルギー消費量を求める方法
31.二酸化炭素排出量の換算係数
32.省エネルギー性や経済性の評価ツール
33.造形デザインと環境デザインを共に高める設計手法
34.省エネ、エコ住宅設計マニュアル
35.住宅の二酸化炭素排出量
36.熱エネルギーの単位
37.環境を測定する
38.設計フロー
39.開口部の設計
40.断熱仕様の設計1
41.開口部の施工費比較
42.経済性能比較
43.断熱仕様の設計 2
44.断熱仕様の設計 3

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  2. 光熱費1/2のエコ住宅 給湯設備計画2

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  4. 全熱交換型換気扇について

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    換気設備計画の序章として全熱交換型換気扇のお話をしましょう。

  5. 光熱費1/2住宅計画

    経済産業省は2030年までに家庭から排出されてCO2を半減させる
    「エネルギー基本計画」の最終案を発表した。
    ニュース:http://www.47news.jp/CN/201006/CN2010060801000815.html

  6. 光熱費1/2のエコ住宅 暖冷房設備計画

    かなり久々で自立循環型住宅解説シリーズです。
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    今日は「暖冷房設備計画」のポイントを紹介いたします。

  7. 光熱費1/2のエコ住宅 日射遮蔽手法3

    光熱費1/2のエコ住宅(自立循環型住宅) 
    日射遮蔽手法 パート3

  8. 光熱費1/2のエコ住宅 日射遮蔽手法 2

    光熱費1/2のエコ住宅(自立循環型住宅)シリーズ
    日射遮蔽手法 パート2 

  9. 光熱費1/2のエコ住宅 日射遮蔽手法 1

    久しぶりに「自立循環型住宅」の解説シリーズ
    日射遮蔽手法について解説します。この項も内容が濃いので
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  10. 省エネ住宅の設計手法 断熱計画3

    (3)断熱計画の検討
    ①断熱方法の選択
    木造住宅の断熱方法は、A充填断熱とB外張断熱に大別できます。
    充填断熱は柱や梁の間に断熱材を充填する断熱工法で、外張断熱は構造体の
    外側に断熱材を設ける断熱工法です。
    これらのどちらか一つを選択しなければならないというものではなく、住宅の部位
    ごとに適した方法を選択すればよいのです。寒冷地では断熱材の厚みを確保す
    るため、同じ部位に両工法を併用することもあります。

  11. 光熱費1/2のエコ住宅 断熱外皮計画 2

    光熱費1/2のエコ住宅(自立循環型住宅)シリーズ
    断熱外皮計画 パート2です。断熱計画は内容が厚いので明日パート3を掲載予定です。

  12. 光熱費1/2のエコ住宅 断熱外皮計画1

    光熱費1/2のエコ住宅(自立循環型住宅)シリーズ
    13要素技術の 「06 断熱外皮計画」について解説します。
    この省は内容が厚いので2~3回に分けてお送りします。

  13. 光熱費1/2のエコ住宅 太陽熱給湯

    光熱費1/2のエコ住宅シリーズ 
    太陽熱給湯について解説します。

  14. 光熱費1/2のエコ住宅 日射熱利用2

    光熱費1/2のエコ住宅(自立循環型住宅)シリーズ
    今日は日射熱利用の後半をお届けします。

  15. 光熱費1/2のエコ住宅 日射利用1

    光熱費1/2のエコ住宅(自立循環型住宅)解説シリーズ、日射熱利用について解説します。日射熱利用は住宅プラニングにも直結する要素で、内容の濃い奥が深い部分なので、2回に分けて解説いたします。

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