健康維持増進住宅シリーズ 24

健康維持増進住宅シリーズ 24
「第一回健康維持増進住宅コンペで評価されたこと」
平成20年度に健康維持増進住宅設計コンペが開催されています。
~人を健康にする住空間ー住空間が健康にできること~という副題です。
健康維持増進住宅を考える上で重要なのでブログ掲載することとしました。
応募総数308件、内164件が学生でした。1次、2次審査を経て、
最優秀賞2、優秀賞1、特別賞3、入選7という結果でした。受賞作品からみた
健康維持増進住宅の考え方、どのような点が評価されたのかを考察します。
(1)最優秀賞「パッシブウォールでのアクティブライフ」
都市的地域での健康な暮らしと住まいを、築25年程度の戸建て住宅の
改修を想定して提案しています。子育ての終わった夫婦二人暮らしの高齢者
という設定で、不要になった子供室を廃し、吹抜けのある明るい一室空間を
つくり、同時に太陽光や地熱を利用する蓄熱型の輻射冷暖房システムにより
可能となるパッシブな壁面の仕組みを提案。住宅を快適にすることで高齢者
をアクティブな暮らしに導き、健康を維持してもらおうという意図による設計が
なされています。
健康っというテーマに真正面から取り組んだ、少子高齢化時代におけるモデル
となりうるという点が評価されました。
(2)最優秀賞「gradation」
中山間地域での健康な暮らしと住まいを、生活する人の「足」に着目して
提案した作品です。屋外から屋内へ移動するに従い、床の材質を少しずつ
変えてグラデーションをつくり、住まい手は床材に応じて履物を替えながら、
足の裏からの感触を楽しみます。屋外のデッキには丸太の原木、屋内でも
外に近い廊下などには堅い木材を使い、奥へ進むと床は板から布、最後
には紙の重なりへと変化します。置かれる履き物も、トレッキングブーツや
長靴といったハードなものからスリッパやルームシューズ、靴下を経て最後
には素足へと至るといったストーリーになっています。
身体のうちで建築と常に接し合う部分として、足に着目した点が評価され
ました。
(3)優秀賞「多気候の家」
組み合わせる素材により異なる機能を持つことができる不織布を用いた
住宅の提案となっており、気候を人工的に作り出すのではなく、変化する
気候と不織布によりできた異なる気候に対して人が動き選択する住空間
の提案です。
浴室、リビング、クローゼットはまったく湿度が違います。住宅内で気候が
異なるのです。不織布マスクにヒントを得て、抗菌や湿度調整、消臭など、
役割の違うフィルターを重ね、住宅内の気候の異なる空間を仕切り、
居住者が選んで生活できるようにしたものです。
家がマスクをするという分かりやすいコンセプトと、それを住宅に展開する
ための建具や外壁のあり方を示した点が評価されました。

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