木材研究2 「木の含水率はどの程度がよいのか」

11月16日に受けた講習会「木材に関する研修会」のお話の
なかから重要な内容をお伝えしている木材研究シリーズ 2
「木の含水率はどの程度がよいのか」をお伝えしします。
この講習会は最近の講習会のなかではかなり興味深いもので
お話のほとんどが重要なことばかりでした。
さて、そもそも木の含水率をご存じでしょうか?
1本の柱があるとして、木の組織100グラムに対して水200
グラムの時には含水率200%と表示します。
木の組織100に対して水10だと10%ですね。この表示方法
木以外の一般的な含水率とは考え方が違います。普通は、
全体で100グラムの中で本体90、水10の時に含水率10%
と言うので、木の場合の含水率だけが考え方が違います。
結論から言うと、乾燥材の仕上げ含水率は、使用場所の平衡
含水率に仕上げておくことが理想です。
木は生き物ですから、空気中の湿気を吸ったり吐いたりして
含水率が変ります、それにともない伸びたり縮んだりしています。
例えば幅100ミリの床板は含水率15%から8%へ変化すると、
2mm縮むのです。
この伸び縮みが建物に悪さをして、仕上げ材が浮いてきたり、
隙間が空いて仕口が緩んだりするのですね。
以上の理由から、木は使用する場所の空気中の平均湿度に
近づけるのが理想ということになります。
東京近郊の木造住宅はどのくらいの含水率にすればよいのでしょう。
各部位の年間含水率の変化と、建築時の理想的な木材含水率を
示します。
床下15%~20%   →18%
床仕上げ12%~14%→13%
小屋組み11%~13%→12%
内装材8%~12%  →10%
上記の含水率の木で施工すれば、竣工後に最も収縮が小さい
ということがわかります。

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