木材研究会シリーズ 4
「最新の人工乾燥工法 高温セット」
前回の木材研究シリーズでは、昔ながらの天然乾燥ではだめか?
と題して、だめではないが含水率を15%以下にできないので、
割れが発生するというお話をしました。
そこで今日は、最新の人工乾燥工法について解説します。
最近主流となってきた人工乾燥工法は「高温セット方式」です。
材が高温になった状態で、一気に高温高湿処理(高温セット)を
行います。一般的には、90度~100度の蒸煮を行った後に、
乾球温度120度、湿球温度90度の高温セットを24時間行う工法です。
高温セット工法は、材面の割れ防止を目的として開発されました。
蒸煮で高温高湿状態とすることで、材表面が柔らかくなり、その後
一気に乾球温度を120度に上げ、また温球温度は90度に下げる
ことで、高温低湿状態をつくります。高温セット完了時は、材の表面
応力が圧縮状態になった時点で完了するので、割れが発生しない
のです。
高温セット工法の問題点として、内部割れが指摘されています。
内部割れを防ぐには、高温セット後、乾球温度90度以下で乾燥
させるか、高温セット後は天然乾燥お行うことで内部割れを少なく
できることが分かっています。
また、そもそも内部割れは構造強度に影響(強度低下)するのか
という研究が行われていて、来年4月には中間報告が発表される
予定となっています。
最新の人工乾燥工法 高温セット

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