賃貸住宅の新標準 エコ賃貸の具体例

賃貸住宅の新標準シリーズ 「エコ賃貸の具体例」
シリーズ第二回では「エコロジー賃貸」と題して住宅と比べ遅れている
賃貸住宅のエコロジー化の現実と、今後単身賃貸が増加し賃貸部門
での消費エネルギーが増加してゆくことが予想されることから、賃貸
住宅でも専用住宅並みの環境性能を目指す必要があることを述べた。
今回は「エコロジー賃貸」の具体例を紹介する。
■賃貸住宅の断熱
賃貸住宅の断熱化は開口部(窓)の断熱強化を第一に進める必要が
ある。冬季は室内の熱のうち約50%が窓から奪われ、夏季は窓から
約70%の熱が入ってくる。窓の断熱強化と夏季の日射遮蔽が重要だ。
賃貸住宅においても複層ガラス以上の断熱性能が必要。
■東日本大震災による福島原発の影響
大震災前の調査によると、賃貸住宅オーナーと居住者双方でオール
電化への評価が高く、オール電化住宅なら4000円程度家賃が上が
ってもかまわないという調査結果があった。
実際オール電化住宅は総光熱費が下がり、少々高い家賃を払っても
元がとれるものであった。
そして、福島原発の事故で状況は一変している。
節電意識と電気料金の値上げによりオール電化の優位性あ下がって
いる。深夜電力割引き制度も将来どうなるか分からない。
■考えられる具体例
このうな状況のなか、エコロジー賃貸住宅の具体例はどのようなもの
があるだろうか。現在考えられる例を挙げてみよう。
【パッシブデザイン】
パッシブデザインとは、自然の風や太陽の光、さらに樹木などが作り
出す涼風などを最大限活用しながら、無駄なエネルギーを使うことな
く快適な住居環境を実現しようという考え方。
立地条件で風の向きや採光方法が変るため、大手メーカーの標準間
取りでは対応できない。設計事務所が得意とする設計手法である。
【太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーによる発電設備】
住居者にとって分かりやすい訴求効果がある。設備を導入するだけ
なので、ほとんどの賃貸住宅で導入が可能。導入に際しイニシャル
コストと家賃アップ金額をシュミレートし検討する必要がある。
【CASBEE】
建物のエコ度を評価するツールであるCASBEE。CASBEE評価を
している賃貸物件が皆無なので、他の物件との差別化を図ることが
できる。
【具体的数値での住環境評価】
賃貸住宅の住環境性能を具体的数値で明示することができる。上記
で説明したパッシブデザインとも関連するが、無駄なエネルギーを
極力使わない設計を行い光熱費を半減させる。その結果、住居後の
空調費や二酸化炭素排出量を計画段階に計算で算出し明示する。
エコ住宅ですよという曖昧なアピールではなく、他の賃貸住宅と比べ
どのくらい光熱費が安いのか、室内温湿度は何度くらいになるのか
を明示することで他の賃貸との圧倒的な差別化を図れる。
以上、いま考えられる具体例を挙げてみた。今後の状況を分析しな
がらまたブログで公表していく。

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