光熱費1/2のエコ住宅(自立循環型住宅) 43
「断熱仕様の設計 2」
光熱費1/2住宅を設計するとき断熱性能の向上が不可欠です。
断熱性能の向上は暖房エネルギーを削減し快適性も良くなります。
■断熱性能を向上させるメリット
①暖房エネルギー消費量を低減
断熱性をあげると単位面積当たりの暖房費が半分になります。
②自然室温を上昇させる
暖房していない室の温度があがります。また夜暖房を切ってか
ら明け方までの温度低下が小さくなります。
冬季、最低気温時の外気温と暖房していない部屋の室温温度差
が実験で示されています。
一昔前の断熱性能→4度
次世代省エネ基準→6度
次世代+開口部補強→7度
③暖房室と費暖房室の温度差と上下温度差が小さくなる
暖房している部屋としていない部屋の温度差も実験で示されています。
一昔前の断熱性能→5度程度
次世代省エネ基準→4度程度
次世代+開口部補強→3度程度
④体感温度が向上する
体感温度は室温と表面温度を足して2で割った値であることは
以前のブログで解説しましたね。断熱性能が上がると床・壁・天井
の表面温度が上がりますから結果的に体感温度が向上します。
夏は逆に断熱していない床・壁・天井よりも断熱性能の高い床・
壁・天井の温度が低いので、体感温度も低くなり涼しく感じます。
⑤疾病し難くなる(病気しにくくなる)
私のブログ、健康維持増進住宅で報告した通り、断熱性能が
上がると様々な病気の疾病率が下がります。風邪、気管支系、
手足の冷え、肌のかゆみ、アトピー性皮膚炎、鼻炎、結膜炎など。
詳しくは健康維持増進住宅ブログをご覧ください。
■断熱性を向上させるデメリット
①夏季、室内の熱が逃げにくくなる
断熱性が上がると当然熱が逃げにくくなります。この対策として、
そもそも日射を入れない日射遮蔽対策や計画的な通風が必要。
②内部結露のリスクが上がる
断熱性能が上がると、室内の温度が外壁側に伝わりにくくなる
ので外壁側の温度が低下します。結果として結露リスクが上がる
のです。
この対策は理論的・技術的に確立されていますので、後日ブログ
で解説しましょう。
断熱仕様のお話をしようと思い始めたのですが、断熱性能向上の
メリットとデメリット解説が長くなってしまいました。具体的な断熱仕様
のお話は後日お話することにします。
■光熱費0(ゼロ)のブログシリーズ目次リンク
1.建築家が考える光熱費ゼロ住宅
2.光熱費0(ゼロ)住宅
3.光熱費0住宅の試算値
4.光熱費0(ゼロ)住宅 ランニングコスト分析
5.光熱費0(ゼロ)住宅 イニシャルコスト検討
6.一般的な住宅で光熱費0を実現するには
7.光熱費0の省エネ住宅 一般の住宅分析
8.光熱費0の省エネ住宅 家庭の消費エネルギー比率
■光熱費1/2住宅のブログシリーズ目次リンク
0.自立循環型住宅への設計ガイドライン
1.自然風の利用
2.昼光利用
3.太陽光発電
4.日射熱利用 1
5.日射熱利用 2
6.太陽熱給湯
7.断熱外皮計画 1
8.断熱外皮計画 2
9.日射遮蔽手法 1
10.日射遮蔽手法 2
11.日射遮蔽手法 3
12.全熱交換型換気扇
13.換気設備計画 1
14.換気設備計画 2
15.給湯設備計画 1
16.給湯設備計画 2
17.照明設備計画 1
18.照明設備計画 2
19.照明設備計画 3
20.照明設備計画 4
21.照明器具配置の設計手法
22.高効率家電機器の導入1
24.水と生ゴミの処理と効率的利用 1
25.水と生ゴミの処理と効率的利用 2
26.水と生ゴミの処理と効率的利用 3
27.生ゴミ処理
28.電気やガスの1次エネルギー換算値
29.発電ロスと送電ロス
30.光熱費領収書からエネルギー消費量を求める方法
31.二酸化炭素排出量の換算係数
32.省エネルギー性や経済性の評価ツール
33.造形デザインと環境デザインを共に高める設計手法
34.省エネ、エコ住宅設計マニュアル
35.住宅の二酸化炭素排出量
36.熱エネルギーの単位
37.環境を測定する
38.設計フロー
39.開口部の設計
40.断熱仕様の設計1
41.開口部の施工費比較
42.経済性能比較
43.断熱仕様の設計 2
44.断熱仕様の設計 3
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光熱費1/2のエコ住宅 43 断熱仕様2
光熱費1/2のエコ住宅(自立循環型住宅) 43
「断熱仕様2」
「外断熱、高気密、高断熱、エコ・省エネ高性能住宅施工検査マニアル」は高性能住宅の真価を発揮させる、長年の経験と勘が生きています。
外断熱、高気密、エコ・省エネ高性能住宅は判らない!全ての秘密と、あなたに合うものをお教えします。
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