エコハウスの真実 34 自宅を次世代省エネ基準にするには

エコハウスの真実 34
7年前に建設した自宅のエネルギー性能、経済性能、環境性能の
分析を続けています。昨日は床暖房と給湯器を交換した場合の
エネルギー性能を経済性能を算出しました。
今日は、そもそも設計段階でQ値とμ値を計算して次世代省エネ基準
の性能規定を確保しようとしたらどのような窓仕様になったのかを検討
します。平面や断面は現状のままの空間として、窓のみの性能をUPさ
せて検証しました。
検討の結果、すべての窓を「断熱枠+真空ペアガラス+カーテン等」
とすればQ値2.7を確保できることがわかりました。断熱枠とは内外樹脂
サッシや木製サッシに相当します。真空ペアはご存知の通り複層ガラスの
中空部分を真空にして熱伝達をシャットアウトした高性能ガラスです。
この窓にさらにカーテンや雨戸などの付加機能が必要です。
すべての窓を上記の仕様が必要でした。
Q値が2.69となったことで年間消費エネルギーは55.42GJとなり、
標準値の38%減という省エネ住宅となります。
年間光熱費は10万4千円まで改善しました。ここまでくると太陽光パネル
を載せて光熱費0住宅も可能性が出てきます。
窓の断熱性能をUPさせるためにイニシャルコストはどのくらいUPするのか?
これも計算してみました。
障子部 →357500円
ガラス  →580800円
カーテン→171600円
合計  →1109900円
111万円のイニシャルコストUPで次世代省エネ基準の性能を確保できました。
元々の窓工事が101万円でしたので、窓だけで212万円必要だったのです。
驚くほどの金額ではありません。ゼロエネのエコハウスでは窓だけで400万
という事例もありますので。
窓は断熱と日射取得、日射遮蔽性能の超重要ポイントです。窓面積が大きくなれば
必要な性能もUPしてイニシャルコストも同時にUPするのです。
さて、設計時点でQ値とμ値を計算して、目指す空間を実現するためには窓工事
に212万円必要だと知っていたとしてどうしたか?おそらく暖房費UPと若干の寒さ
を知りながら現在の仕様としたでしょう。もし資金的に余裕のある施主なら100万
追加して次世代の断熱基準を確保するかもしれません。
重要なのは設計段階に断熱性能と環境性能や冷暖房費を知り、同時にイニシャル
コストも理解しているかどうかです。必要な断熱性能や環境性能は人それぞれ違い
ます。イニシャルコストによっても求める性能が変わるでしょう。
インフォームド・チョイス
フランや造形デザインを納得し、耐震性能を納得し、住環境性能についても納得
したうえで計画を進めていくべきではないでしょうか?
もう10回くらい言ってきましたが、何度でも言います。
住環境性能を計算で確認しないということは住環境に責任をもたないということです!!
明日は熱損失係数Q値と暖房システムの組み合わせについて考えます。

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