エコハウスの真実 37 自宅の湿度実測分析

シリーズ36の温度実測分析に続き今日は湿度実測分析をしましょう。添付は2011年の夏8月14日と15日に実測した我が家の湿度です。
赤棒→2階リビング
赤棒→1階寝室
青点線→外部湿度(気象庁・横浜気象台データーからプロット)
データーは相対湿度です。湿度には相対湿度と絶対湿度があることをご存知でしょうか?

絶対湿度は空気中に含まれる水蒸気の量、相対湿度は水蒸気量をその温度の飽和水蒸気量で割ったものです。空気中に保てる水蒸気量は温度が上がるごとに増します。現状を温度で保つことのできる水蒸気量を100としたときに現在空気中に含まれる水蒸気量が50だったときに相対湿度は50%となります。温度が上がるほど保てる水蒸気量が増える。この特性から高い温度の中に低い温度の物体があるとそこに結露するという現象が起きるのですね。

さて、我が家の湿度を観察しましょう。
まず驚いたのは外部の湿度が90%まであがっていることでした。夏の深夜帯はこんなにも湿度が高いのですね。室内の湿度は外部の湿度を緩やか〜に追随するような曲線を描いています。ガクンと落ちているのはエアコンを稼働させた時間ですね。エアコンを稼働させると室内機フィルターに付着した結露水を外部に排出するので湿度が下がります。湿度的に見ると我が家は45%〜65%という快適域にあることがわかりました。

内部仕上げにクロスなど一切使わず、柱や梁も剥き出しという内部構成で湿度を調整してくれている証拠ではないかと思います。
ん~どうでしょう、それぞれの絶対湿度を計算して検証が必要ですな。
我が家では夏でも洗濯物を室内干しして次の日の朝には乾いていると妻は喜んでいるのは事実です。

■エコハウスの真実
1.住まいは夏を旨とすべし? 1
2.住まいは夏を旨とすべし? 2
3.ハウスメーカーの取り組み
4.ハウスメーカーの取り組み 追記
5.設計事務所の省エネ住宅1
6.設計事務所の省エネ住宅 2
7.設計事務所の省エネ住宅 3
8.設計事務所の省エネ住宅 4
9.工務店のエコハウス
10.空気は熱を運ばない
11.気密が必要な理由 1
12・気密が必要な理由 2
13.気密が必要な理由 3
14.気密が必要な理由 4
15.気密が必要な理由 補足
16.吹抜けに適した冷暖房機
17.冷暖房費を知るには
18.Q値とμ値って何?
19.Q値から暖房費を算出する 1
20.Q値から暖房費を算出する 2
21.μ値から冷房費を算出する
22.大開口の注意点
23.通風の効果
24.自立循環関東ゼミ 発表資料作成
25.自宅のQ値分析
26.Q値と温熱環境の関係
27.自宅のμ値分析
28.自宅のμ値と冷房費の関係
29.自宅のエネルギー性能
30.自宅の光熱費分析1
31.自宅の光熱費分析2
32.自宅の光熱費分析3
33.自宅の省エネ改修計画
34.自宅を次世代省エネ基準とするには
35.Q値と暖房システムの関係
36.この夏、自宅の温度実測結果
37.この夏、我が家の湿度実測結果

■続・エコハウスの真実
1.家造りは夏を旨とすべし?
2.ハウスメーカーの取り組み
3.設計事務所の取り組み
4.エコハウスの定義
5.CASBEE
6.なんちゃってエコハウス
7.空気は熱を運ばない
8.気密が必要な理由
9.気密性能C値
10.冷暖房機器
11.吹抜の空調
12.断熱と遮熱のバランス
13.実測調査検証

コメント

  1. エコハウスの真実 37 自宅の湿度実測分析

    昨日の温度実測分析に続き今日は湿度実測分析をしましょう。

  2. 我が家の不快指数グラフ

    エコハウスの真実 38 我が家の不快指数グラフ

  3. 温度・湿度・風速で計算する体感温度

                        t:気温、h:湿度、v:風速

  4. ミスナール体感温度、実務への応用

    さて今日はエコハウスの真実シリーズ 40です。
    前回、温度・湿度・風速の3者から体感温度を求めるミスナール体感温度
    を紹介しました。今日は実務でどのように使えるかをご説明しましょう。

  5. 完全遮熱の家 研究報告

    自立循環型住宅関東ゼミ 事例発表で興味深い住宅の報告
    がりました。

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