賃貸住宅に特色を持たせる(子育て世帯)

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今日は賃貸住宅に特色を持たせ、競争力を保持する方法を一つ紹介します。
旭化成ホームズは、子育て中の家族向け賃貸住宅「へーベルメゾン 母力(BORIKI)」を2012年後半に首都圏で発売する。母親のための情報・ソーシャルネットワークサイト「お母さん大学」との共同研究で開発したそうだ。
お母さん大学は、トランタンネットワーク新聞社(横浜市)が運営する母親向け情報サイトで、共同研究を基に建物とサービスを設計。「子育てで気軽に助け合える仲間がいる」「互いの子供を自然に見守れる」など子育て中の母親にとって重要なポイントを抽出して反映させている。
プロトタイプ棟の「むさしの母力プロジェクト(仮称)」は、地上2階建て延べ床面積1656.36m2。総戸数22戸。1階の共有スペースでは、各住戸までのアクセス動線上や子供たちの遊び場を見守る位置にお母さんたちが集まれる「お母さんステーション」を設置。中庭は各戸の玄関や専用庭とつながる。
また、2階の住戸では、外廊下と居室の間に広めの土間空間を設け、生活空間である居室のプライバシーを確保しながら、共用廊下というパブリックな空間とつなげて他の住民との交流を促進する。
へーベルメゾン 母力は、同社のペット共生型賃貸住宅「ヘーベルメゾン +わん+にゃん(プラスワンプラスニャン)」に続き、コミュニティ形成の促進をテーマとした賃貸住宅の第2弾となる。
賃貸住宅市場は人口減少にともなう供給増で厳しい事態である。何らかの特色を持たせないと生き残れない。人口減少ではあるが1人~2人世帯数は2020年まで増加する傾向にある。これは高齢者の単身世帯が増加していく事に起因する。へーベルメゾン母力では、単身者にスポットを当てるのではなく子育て中世帯にスポットを当てて開発を進めている。おそらく地域性や立地条件からの判断であろう。
母親ステーションや2階共用廊下のに面した土間空間は住民同士の交流を図っている。面白いのはこのような住民交流の仕掛け(仕組み)は子育て世帯だけではなく、高齢者世帯にとってもありがたいことであることである点だ。
住環境性能+Design住宅 森建築設計

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