Q値が持つ具体的な意味

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昨日は、一昨日からの三男の熱が下がらず保育園お休み。なにもできませんが私が一日見守るkととなりました。写真は1時間弱散歩したときの花で、毎年この時期、紫色の小さな花が咲きます。一面にこの花がまとまって咲いている場所へ行くと、攻撃色のオームに囲まれたような気分になります。
3男は寝ている時間も多く、賃貸併用住宅「レイヤーハウス」の検討を進めることができました。ありがとう3男。
さて、今日はQ値の持つ具体的な意味についてお話します。Q値が向上すると室温はどう変わるのか?Q値を向上させるイニシャルコストは?Q値が向上したときの暖房費の変化など、一般の方が理解し易い内容のお話です。
関東地方の多くが含まれるⅣ地域では、現在建築されている住宅の平均Q値は4.0弱であろうと予想されています。そして次世代省エネ基準のⅣ地域基準は2.7、私が住宅設計するときの設定Q値は2.0。以上のことから、Q値が4.0→2.7→2.0と向上したときの室温やイニシャルコストなどをご説明しましょう。
◆無暖房状態での外気温と室温の差
 住宅ごとに窓の方向や大きさ、家族構成や家電機器が違いますのであくまで概略ですが、暖房を稼働させていない無暖房状態のときの外気温と室温の差は次のように変化します。
 4.0→4度
 2.7→6度
 2.0→8度
◆暖房している部屋と暖房していない部屋の温度差
 4.0→5.5度
 2.7→4度
 2.0→3度
◆Q値を向上させる為のイニシャルコスト
 Q値4.0の住宅を基準に、Q値を上げる為にイニシャルコストがどのくらいUPするのか
 4.0→2.7(40万円)
 2.7→2.0(15万円)
◆暖房費
 最後に、Q値が変化したときの年間暖房費をお伝えします。参考金額はエアコンで個別暖房した場合と全館暖房したときの金額を算出しました。個別暖房とは部屋ごとの暖房、全館暖房とは家全体を暖める暖房システムです。
①個別暖房
 4.0→35000円
 2.7→26000円
 2.0→16000円
②全館暖房
 4.0→100000円
 2.7→65000円
 2.0→40000円
さーどうでしょう。こうやって室温とイニシャル・ランニングコストを示して比較すると費用対効果がよく分かりますし、現在住んでいる住宅の温度を測定すれば計画住宅がどのような温熱環境になるかも想像できますよね。単純に次世代省エネ基準を目指せばいいということではなく、自分の目指す目標を設定して、その目標達成に必要なイニシャルコスト増も納得した上で設計していくべきだと私は考えています。
住環境性能+Design住宅 森建築設計

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