光熱費0住宅からCO2排出量0住宅へ

光熱費ゼロからCO2ゼロへ
一昨日のブログ、町田のナチュラルハウスの環境性能結果についてさらに考察を進めていきます。
一昨日のブログでは、Q値2.0程度、μ値0.03程度の温熱環境である住宅、延べ床面積30坪(100m2)程の住宅であれば3.0kwの太陽光発電パネルを設置すれば年間光熱費がゼロとなる可能性が高いことがわかりました。
光熱費がゼロとなる、さらにCO2発生量がゼロとなったとしても住人の快適性が向上するとはかぎりません。住宅はそんな単純なものではありません。私が目指しているのは採光や通風、空間構成、色彩計画、素材感、体感温度などなど様々な要素を総合して快適と感じる住宅です。
そのことを理解いただいた上で今日はCO2発生量ゼロ住宅の可能性について考察します。文頭の写真を見てください。左は町田のナチュラルハウスの予想光熱費、右は予想CO2発生量です。標準値とは町田のナチュラルハウスと同面積で次世代省エネ基準の住宅の値で、設計値とは町田のナチュラルハウスの予想値です。
光熱費の設計値は年間9万円強、この額であれば3.0Kwの太陽光発電パネルを設置すれは年間光熱費がゼロとなる額であります。では右のCO2排出量を見てみましょう。町田のナチュラルハウスの予想発生量は年間2076KgCO2です。同規模住宅の次世代省エネ基準の標準値は3869KgCO2ですから40%以上削減しています。
では町田のナチュラルハウスの年間CO2排出量2076KgCO2をゼロにするにはどうすればよいでしょうか。
太陽光発電パネル3.0Kw設置により削減できるCO2排出量は1234KgCO2と予想できますので単純に太陽光パネルだけで削減するには5Kw分のパネルが必要です。そうか、5kwのパネルを設置すばよいのか!
実際はそう簡単ではありません。普通の住宅では5kwのパネルを設置する屋根面を確保できません。さらに太陽光パネルの設置費は250万円にもなり補助金を差し引いても費用対効果が得られません。
次に他に方法がないか考えてましょう。光熱費とCO2排出量、設計値の%を見て下さい。エネルギー消費量が反映された数字ですので光熱費とCO2排出量の%はほぼ近い数字になっています。その中で給湯に要する光熱費が12.6%なのに対しCO2排出量が27.9%と2.2倍にUPしている点が目にとまります。これは今回の試算で想定した給湯機器がエコキュートであることが原因です。エコキュートは深夜電力を使って給湯しますので深夜電力の割引分の効果で電気代が安くなるのです。実際に消費す得エネルギーはCO2換算で27.9%なのです。
ここはCO2排出量削減の狙い目のようですね。給湯機器として太陽光給湯機器を導入すると自然エネルギーにより使用湯量の約半分を給湯することが可能です。給湯によるCO2排出量が580→290KgCO2と半減したと仮定すると、年間CO2排出量は1786KgCO2となります。
1789KgCO2を太陽光発電パネルで削減するには4.35Kw分のパネルが必要であることが分かり、一般的な住宅が設置可能なパネル容量4.0Kwに近づいてきました。4kwの太陽光パネル設置費200万円、安価な太陽光給湯機器35万円、補助金35万円で計算すると、現時点でも200万円の追加投資でCO2排出量ゼロ住宅の可能性が見えて来ました。

■光熱費0(ゼロ)のブログシリーズ目次リンク
1.建築家が考える光熱費ゼロ住宅
2.光熱費0(ゼロ)住宅
3.光熱費0住宅の試算値
4.光熱費0(ゼロ)住宅 ランニングコスト分析
5.光熱費0(ゼロ)住宅 イニシャルコスト検討
6.一般的な住宅で光熱費0を実現するには
7.光熱費0の省エネ住宅 一般の住宅分析
8.光熱費0の省エネ住宅 家庭の消費エネルギー比率
9.光熱費0住宅からCO2発生量0住宅へ

■光熱費1/2住宅のブログシリーズ目次リンク
0.自立循環型住宅への設計ガイドライン
1.自然風の利用
2.昼光利用
3.太陽光発電
4.日射熱利用 1
5.日射熱利用 2
6.太陽熱給湯
7.断熱外皮計画 1
8.断熱外皮計画 2
9.日射遮蔽手法 1
10.日射遮蔽手法 2
11.日射遮蔽手法 3
12.全熱交換型換気扇
13.換気設備計画 1
14.換気設備計画 2
15.給湯設備計画 1
16.給湯設備計画 2
17.照明設備計画 1
18.照明設備計画 2
19.照明設備計画 3
20.照明設備計画 4
21.照明器具配置の設計手法
22.高効率家電機器の導入1
24.水と生ゴミの処理と効率的利用 1
25.水と生ゴミの処理と効率的利用 2
26.水と生ゴミの処理と効率的利用 3
27.生ゴミ処理
28.電気やガスの1次エネルギー換算値
29.発電ロスと送電ロス
30.光熱費領収書からエネルギー消費量を求める方法
31.二酸化炭素排出量の換算係数
32.省エネルギー性や経済性の評価ツール
33.造形デザインと環境デザインを共に高める設計手法
34.省エネ、エコ住宅設計マニュアル
35.住宅の二酸化炭素排出量
36.熱エネルギーの単位
37.環境を測定する
38.設計フロー
39.開口部の設計
40.断熱仕様の設計1
41.開口部の施工費比較
42.経済性能比較
43.断熱仕様の設計 2
44.断熱仕様の設計 3

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