健康住宅 6 気密性能

昨日の午後は所要で西荻窪へ出かけてきました。この駅、古本屋や骨董屋、それから昼間から道端で飲める飲み屋などもありとても楽しいのです。
さて今日は久々の健康住宅シリーズについてお伝えします。
「健康住宅 6 気密」
先日、住宅相談fで高気密だと換気できないのでは?
という素朴な質問がありました。確かに高気密と聞くとなんがか息苦しくて換気できない住宅のような印象を受けますよね。実は適正な換気を行うためにこそ気密が必要なのです。それともう一つ、計画通りの断熱性能を確保するためにも気密は必要です。あっもう一点、壁内結露防止のためにも気密は必要です。
まず分かりやすいところからお話しましょう。気密と断熱の関係です。
ダウンジャケットを思い浮かべると分かりますが、断熱は空気を閉じ込めることで熱損失を防いでいます。厚手のセーターを着ても風が通り抜けてしまったら温かくないですよね。住宅の断熱も同じで空気の動きを止めることで断熱しているので気密が必要なのです。
次に壁内結露です。住宅の内部で発生する水分量はびっくりするくらい多いです。4人家族で1日4.6Lの水分が発生するといわれており、その水分が壁の中に進入すると壁内結露という怖い事態となってしまいます。
壁内結露を防ぐには住宅の室内側で防湿層を施して壁の中に水分を進入させないことが重要です。
最後に換気です。
窓を開けている時間帯は気密と換気の関係はありません。問題は窓を閉鎖している時間帯です。シックハウス対策で24時間換気が必要という話を聞いたことありますでしょうか。現在の建築基準法では、1時間あたり部屋の容積の1/2の能力の24時間換気が義務付けられています。冬季においては1階と2階の温度差圧力により2階の換気口から新鮮空気が入らず2階に汚れた空気が溜まってしまう、シックハウス対策で設置した24時間換気が機能しないということになってしまいます。これを防ぐには、東京や神奈川の比較的温暖な地域でしたら隙間相当面積(C値)を2.0以下にしなくてはいけません。これは必須です。また機密性能が悪いと1階床下や壁の隙間から冷たい隙間風が入ってしまい上下温度差も高くなる、住環境を悪化させるといくことになってしまいます。
適正な断熱性能と計画換気を行うために不可欠なのが適正な気密性能なのです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました