
昨日は神奈川県建築士事務所協会主催の「通風トレーニング」講座を受講してきました。最近受講したセミナーや講習会などで一番、きわめて示唆に富んだ有意義な内容でした。講師は南雄三氏、写真を見れば「あっ南さんだ」と認識する方々も多い事でしょう。
さて通風トレーニングのお話です。講義の内容は南雄三さんが1月18日に出版した「通風トレーニング」(出版:建築技術)を解説しながら住宅の換気について「風を読む力を身につけよう」という趣旨で行われたものです。風を読むにはFlowDesignerのような高価(100万円くらい)なソフトを用いて解析が必要ですが、一般の設計者は高価なソフトは使えないので経験に基づく勘に頼っているのが実情です。平面図や断面図に風の線を描いて通風ルートを明示している図を目にすると思いますが、実際にはほとんどその線のようには流れません。昨日の講義では、YKK APの協力で通風解析ソフトを用いた様々なシチュエーションでシュミレーションした風の流れ方や強さの実態を紹介、さらに住宅個別の通風量の計算方法などを紹介いただきました。
昨日の講義で私自身曖昧だった通風や換気量が明確になりました。断熱・気密や熱取得・熱損失の論理を理解し、蓄熱効果を理解し、人間が感じる快適性を理解し、昨日の講義で通風を論理的に理解することができたと感じています。
自分の中の不明点は湿度コントロールと潜熱と室温の関係だけです。ここを理解すれば究極のパッシブハウスを設計する基盤ができたといっていいでしょう。
著書「通風トレーニング」は通風バイブルとなる本なので通風に興味ある方は購入された方がいいですよ!
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