
今日はおそらくこの話題一色でしょう。
テニスの全米オープン 男子シングルス準決勝で第10シードの錦織圭(日清食品)が第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)を6―4、1―6、7―6、6―3で破って決勝に進んだのだ。午前1時に始まった試合は約3時間の激闘の末に決着し、錦織圭が歴史的な勝利を掴んだ。四大大会のシングルスで、日本選手が決勝に進むのは男女を通じて史上初のことなのだ。
試合は錦織が押し気味に進めながら一進一退を繰り返し、錦織が崩れそうになりながらも崖っぷちで踏みとどまりジョコビッチの反撃をはね返した。4回戦のラオニッチ戦、準々決勝のワウリンカ戦同様に強力で多彩なストローク力と勝負所で一段ギアを上げる試合勘が僅かに相手を上回っていたように思う。なによりそれを可能とする精神的な成長を強く感じた。
ジョコビッチは試合後のインタビューで「錦織は一つ上のステージに到達した」と感想を述べている。今年5月のマドリードオープンでフェレールが錦織に負けた後にも同様のコメントを残しています。10年近くTOP5に君臨する二人が対戦した実感ですから言葉の重みが違います。もう4年ほど前になるでしょうか、ナダルが錦織と初対戦してナダルが勝利した後のコメントでは「錦織はTOP10どころか簡単にTOP5まで駆け上がるだろう。」という趣旨の言葉を残しています。時間(年数)はかかりましたが、ついにその時が来たのだ。
9日未明(午前6時)に行われる決勝で勝ち優勝すれば5位にランクアップすることになる。グランドスラム初制覇、TOP5、さらに年末のマスターズ(ランク上位8人しか出場できない大会)への出場もほぼ決定する。
決勝の対戦相手は第2シードのロジャー・フェデラーを3-0で破ったマリン・チリッチである。大方の予想ではフェデラーが決勝進出だったようだが自分の予想ではチリッチ有利と見ていた。チリッチの充実度が半端ないのである。出来る事ならフェデラーが勝ち上がってくれた方が錦織は勝つ可能性が高いとさえ思っていた。
錦織は対チリッチ戦を5勝2敗とリードしており相性は悪くないが、現在のチリッチはまったく別物と考えた方がよい。BIG4の居ないグランドスラム決勝はなんと9年ぶりだそうだ。世代交代の意味も持つテニス史に残るであろう大一戦となるだろう。
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