断熱性能4 年間冷暖房費

 

築12年、次世代省エネ基準の仕様規定の断熱材を入れたにもかかわらず平成4年基準(Q値3.9W/m2K)となってしまった我が家の室内環境をお伝えしています。
今朝5時30分の室温は11.8℃、外気温は0.9℃、前夜からの温度低下は10時間で室温5.9℃、外気温6.1℃でした。朝5時30分から20℃設定で暖房していますが8時の段階でも15.6℃までしか上がりません。大開口の窓ガラス表面温度は中心で10℃、窓枠が8℃です。暖房室の床表面温度は13℃、壁14℃、天井16℃という状況です。

 

さて今日は断熱性能解説シリーズの5回目、冷暖房費についてお話します。本格的な冬になり暖房する時間が増えると暖房費が気になりますよね。冷暖房方法は一般的なエアコン、床暖房、石油ストーブ、パネルヒーターなど各家庭によって違います。もっとも多くの家庭で使っているのはヒートポンプエアコンです。そこで、私の事務所がある6地域(東京や神奈川など比較的温暖な地域)での断熱性能とヒートポンプエアコンでの年間冷暖房費の関係を試算しました。写真はその結果を表にしたものです。冷暖房方式は家全体を冷暖房する全館冷暖房と居室だけ冷暖房する部分間欠冷暖房がありますが、写真は部分間欠冷暖房で試算したものです。全館冷暖房の場合はおおよそ表の金額の2倍になります。

試算した金額をもう少し詳しくご説明しましょう。赤枠が2つありますよね。赤枠左は窓方位や窓の大きさ、開閉方法など考慮せずに設計した場合の冷暖房費です。赤枠右は日射取得と日射損失のバランスを考えた窓位置や大きさ、通風方向を考慮した窓位置を開閉方法など省エネ設計した場合の冷暖房費です。同じ断熱性能でも省エネ設計の有無で年間約1.5万円の差があるのです。断熱性能最上段のQ値1.5W/m2Kでは断熱性能向上により夏場の冷房費が上がるため省エネ設計による削減額は1万円となっています。

試算結果を見ると断熱性能が上がると年間冷暖房費が下がることがよく分かりますよね。もっと着目してほしいのは省エネ設計による削減額の大きさです。ハウスメーカーも徐々に高断熱かしてきてはいますが、一般的な基準とされている平成11年告示(次世代省エネ基準・6地域Q値2.7W/m2K)の年間冷暖房費は省エネ設計無しで年間約5万円です。断熱性能をQ値1.5W/m2Kに上げてさらに省エネ設計することで年間冷暖房費は約2万円となります。年間冷暖房費が3万円削減できるのですから10年で30万円、30年で90万円の削減額になります。12月8日のブログ(断熱性能とコストの関係)を読み直してもらえば目指すべき方向性がよく分かると思います。断熱性能の向上と自然エネルギーを有効活用する省エネ設計により、快適性能は格段に向上し財布にも優しい住宅になるのです。

次回の断熱性能解説は断熱性能と健康性についてお話する予定です。

断熱性能解説
断熱性能の基本的知識
暖房室と非暖房室の温度差
断熱性能と暖房している部屋としていない部屋の温度差の関係を解説
断熱性能別の早朝室温
断熱性能と前夜から明朝までの温度低下の関係を解説
断熱性能とコストの関係
断熱性能を向上させるためにかかるコストを解説
年間冷暖房費
年間冷暖房費の試算値
無暖房住宅
無暖房住宅は夢じゃない、日射のみで自然循環する室温
蓄熱住宅
蓄熱効果を加えることで室温が安定しさらに快適になる
断熱性能と健康性の関係
断熱性能が向上すると住人の健康性も向上する
まとめ
1回~9回の総まとめ、1ページですべての関係が分かる

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