巨大地震に耐えうる住宅の耐震強度

熊本地震では建物の倒壊によって多くの方が犠牲になりました。先日、家屋調査から帰ってきた友人から話を聞くことができました。震度7の揺れに襲われた村は残っている住宅のほうが少ないほどの被害だったようです。熊本の地震では日本の歴史上無かったことが起こりました。震度7という巨大地震が数日の間に2度あったのです。建築基準法では1度の巨大地震で倒壊しないレベルの耐震強度を求めていますが、巨大地震が2度連続して起こることは想定していません。
想定外では済まされない事態に備えて、住宅の耐震強度をどのように考えておけばよいのか?
専門家の間でも確定的なことは言えないのが実情です。
このほど、京都大工学研究科の竹脇出教授(建築構造学)の研究グループが2度の巨大地震に耐えうる耐震強度を解析して発表したのでお伝えいたします。
その解析によると、熊本地震のような2回の震度7の地震に建物が耐えるためには、現行の耐震基準より5割増の強度が必要という結果でした。竹脇教授は、地震時における建物の揺れや必要な強度を精度よく計算する手法を独自に開発しており、2度の震度7の地震に耐えるためには、震度7の地震1回に耐える強度の1.5倍の強度が必要ということです。別の言い方をすると建築基準法が求める耐震強度の1.5倍の強度が必要なのです。この1.5倍という強度は性能表示の耐震等級3に相当する耐震強度になります。長期優良住宅の認定基準では耐震等級2でも可ということになっておりますが、耐震等級2では不足しているということになります。
一般の方が住宅を建設される時は、設計事務所や施工会社に対し「耐震等級3」の性能を確保するよう要望を出すようにしてください。強度UPに際し施工金額が大幅に上がってしまうのではないかと不安を抱く方もいるかもしれませんが、ご安心ください、耐震等級2→耐震等級3への強度UPで施工費はほとんど変わりません。私の感覚でお話しすると僅か10万円~15万円ほどの予算UPで可能なことです。

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