続・エコハウスの真実 10「冷暖房機器」

エコハウスの冷暖房機器

エコハウスにふさわしい冷暖房機器はなにか。二酸化炭素発生量の少ない住宅がエコハウスだと定義してきたのでその観点で考えてみましょう。冷暖房両方に使えるものとして代表的なのがエアコンです。正式名称はエア・コンディショナーです。エアコンは熱効率が高く、部屋ごとに冷暖房する部分間欠冷暖房を主としてきた日本においてその汎用性とコストパフォーマンスの高さなどから進化してきました。灯油ストーブ、床暖房、ファンヒーター、暖炉、輻射式冷房機など様々な冷暖房機器がありますのでまずは機器紹介をしましょう。

冷房機

●エアコン

建物完成後でも設置でき、壁露出タイプや埋め込みタイプなど部屋の大きさに応じた機器選定もできます。熱効率が高くコストパフォーマンスがよいので、日本では冷房機といったらエアコンというくらい普及しています。二昔前までは窓設置用エアコンなんてものもありましたが、一般的なエアコンの価格が下がり今は見ません。エアコンの短所は風が体に当たって不快に感じる人がいることと音が大きいことです。壁設置タイプは見た目すっきりしないということも短所と言えるでしょう。

●冷風機

吸い込んだ空気を機器内で冷却して送風する冷却装置です。スポットクーラーやスポットエアコンなどとも呼ばれる機器で、倉庫や工場、厨房などの、作業員や料理人の周辺のみを冷房する機器として、業務用として使われることが多いです。局所的な冷却装置なので部屋全体を冷却することはできません。

●輻射式冷房機

エアコンの室外機の中では冷媒をコンプレッサーで圧縮または膨張させて室外機周囲の空気熱との熱交換によって冷却または高熱化した冷媒を作っています。その原理を利用したもが輻射式冷房期です。床暖房のように床下にチューブをめぐらして床表面を冷却するものと、冷却したパネルを垂直に立てたものがございます。室温30度の空間でも周囲の表面温度によって人の体感温度は大きく変わります。温度は高いものから低いものへ移動するという輻射熱の原理を利用した冷房機です。対流がなく音も静かで電気代も比較的安いのですが、設置費が高くあまり普及していません。

●地中熱交換冷房機

地表面から4m以深の温度は一年を通じて15度程度と言われています。建物の下にチューブを埋設して室内空気を地中へ送って熱交換させたものを室内に送風することで冷房するシステムです。設置費が高額であること、稼働させた直後は熱交換が促進されるが時間が経過すとチューブ周りの地中温度が室内温度に近づいて熱交換効率が落ちるという欠点などから普及していません。

ここまで冷房機器を4種類紹介しました。ビルなどの大型建築物では水冷式冷房もありますが割愛しました。住宅の冷房機はほぼエアコンだけという現状です。

暖房機

●エアコン

冷暖房兼用の機器ですので暖房機としても最も普及しています。暖気が上に上がり吹抜けでは上下階の温度差が大きくなります。その場合はプロペラファンと組み合わせたり吹抜け上部にもエアコン室内機を設置するなどの工夫が必要です。

●床暖房

ガス式、ヒートポンプ式、電気シート式などのシステムがあります。対流がなく音も静か、床面近くが最も空気温度が高く、輻射式なので体にも心地良く感じられる暖房機です。設置費が高いこと、熱交換率が悪くエアコンと比べると二酸化炭素発生量が高いことが欠点です。

●灯油ストーブ、ガスストーブ

灯油やガスを燃焼させて空気を温めるものです。温めた空気を送風するガスファンヒーターという機器もあります。立上り後すぐに部屋が温まることから根強い人気があります。火災の原因となる恐れがあること、燃焼時に空気が汚染される、燃焼時に水蒸気が発生して湿度が上昇するなどの欠点があります。

●パネル式暖房機

温水や蒸気を循環させて高温になったパネルの輻射熱を利用する暖房機です。熱源を電気とするものもあります。全館暖房のシステムで利用されることも多く、特殊な事例では蒸気や温泉を利用して地域全体の暖房システムを構築している例もあります。

エコハウスの冷暖房機選定

エコハウスに適した冷暖機器は何か?

二酸化炭素発生量を削減するといっても、イニシャルコストとランニングコストやそれぞれの長所短所もあるので一概に答えることはできません。冬の熱損失量と夏の日射取得量によってもランニングコストは大きく変動します。どんな住宅でも万能で二酸化炭素発生量の少ないシステムをひとつあげるとしたらやはりエアコンです。冷暖房を一つの機器でまかなえるのでイニシャルコストも削減できます。様々な外皮性能や吹き抜けのあるなしなどを考慮した機器選定についてはまた別の機会にお話しすることにします。

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