住宅の中に潜む危険

昨日、パナソニック横浜ショールームでミニセミナーを開催して「住宅の中に潜む危険」というテーマでお話しさせてもらいました。写真はセミナーように作成した資料です。

住宅の中では様々な事故が発生しています。段差による転倒、階段からの転落、物を食べているときの窒息などが発生件数の上位を占めています。段差の転倒は高齢者に多く、転落は幼児に多い事故であり年齢によってその発生度合いが変わります。

中でも死亡にいたる事故による死亡者数は年間1万2千人にも及んでいます。内訳は転倒転落が22%、溺死が32%、窒息が31%、火災が9%などとなっています。これらの統計は住宅の中で死亡した人数で、救急車で搬送されて病院で死亡した人数はこの3倍近いと推測されています。住宅内と救急車で搬送されて死亡してしまう人数で最も多いのは冬季のヒートショック起因による死亡数です。救急車で運ばれた患者数から推計した入浴中の事故死の数は、なんと年間1万9千人もいるとされています。(消防庁による推計値)

この1万9千人という人数がいかに多いかを理解いただくために昨年(平成30年)の交通事項死者数を紹介します。病院に運ばれて24時間以内に死亡した人数は3532人です。1万は付きません、3532人です。昭和45年ころには年間約1万7千人だった交通事故死亡者数が昨年は3千5百人ほどに激減しています。これはチャイルドシートやシートベルトの着用義務化や反則点数や罰則金の改正などによる結果だと考えられています。

住宅内の事故に話を戻しましょう。住宅内の死亡事故数はほぼ横ばい、やや上昇しているのです。まずは最もウェートの大きいヒートショック対策が急務と言えるでしょう。断熱性能を高めて非冷暖房室の室温を上昇することである程度リスクは減りますが大きな工事が必要です。簡単な対策として脱衣室及び浴室に暖房乾燥機を設置するという方法があります。洋服を脱ぐこれらの部屋を脱衣時に室温18℃以上とすることでヒートショックリスクを大きく削減できます。これなら既存住宅でもすぐに対策できます。次に入浴時の習慣を見直して低めの湯温で入浴するなどの啓蒙も必要です。

シックハウス対策として住宅の24時間換気が義務化されたように、低断熱住宅には暖房乾燥機の設置を義務化してしまえばいいのに、と感じます。

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