映画イエスタデイ ネタばれあり感想

24日(日)に映画「YESTERDAY」を見てからというもの頭の中でビートルズ曲がリピートしています。映画を見た直後にブログで感想をお伝えしたものの、もっと書きたい、もっと書きたい、もっと、もっと、という気持ちが大きくなってしまいました。

ここからはネタバレありの感想や解説を記しますので先に映画を見たい方は離脱してください。

1.あらすじ

さて、映画YESTERDAY(イエスタデイ)の知識がまったくなくこのブログを初めて読んでくれた方に簡単なあらすじを紹介します。

売れないシンガーソングライターのジャック(ヒメーシュ・パテル)は幼馴染のエリー(リリー・ジェームス)にマネージャーをしてもらいながら細々を音楽活動をしていた。閑古鳥が鳴くライブ会場での演奏を終えたある日、ジャックは音楽で有名になるという夢をあきらめます。その夜、全世界規模の12秒間の大停電が発生、信号も停電した真っ暗闇の中、交通事故に遭ったジャックは意識不明の重体となってしまう。数日後、昏睡状態から目を覚ますと・・・そこはビートルズが存在しない世界だったのです。

世界中でビートルズを知っているのはジャックひとりだけ!?

ビートルズの曲を録音して自主製作CDを配ったりSNSで拡散したもののまったく注目されないなか、その曲に魅了された超人気ミュージシャン、「エド・シーラン」が突然やって来て、彼のツアーのオープニングアクトを任されることに。エドも嫉妬するほどのパフォーマンスを披露すると、ついにメジャーデビューのオファーが舞い込んできます・・・

ここまでビートルズ音楽を中心にあらすじを書いてきましたが、この映画の主要なストーリはジャックとエリーのラブストーリーです。さえない風貌のジャックと、田舎っぽくてあか抜けないけどとてもキュートなエリー。中学生の時にステージで歌うジャックを見て一目ぼれしてしまったエリーは20年近くひそかにジャックを思い続けています。この二人のもどかしい関係を描きながら主人公であるジャックの成功と苦しみを美しいビートルズサウンドで表現しています。

ジャックは大成功してスーパースターになるのか!?
エリーのジャックに対する一途な恋は実るのか!?

2.感動ポイント

YESTERDAY

意識不明の重体から回復したジャック。友人たちによる退院祝いのパーティーでエリーから新品のギターをプレゼントされ、またミュージシャンとして活動するよう励まされます。決めかねて困ってしまうジャック。新しいギターで1曲即興で弾いて欲しいと頼まれ、ビートルズの『YEATERDAY』を演奏する。

そう、だれもが知るポールマッカートニー作の名曲です。

誰もが知っているはずのYESTERDAYを聞いたエリーと友人たちは涙ぐみながら感動しジャックを讃えます。

涙ぐみながら感動したのは私も一緒です。一発で心を持っていかれてしまいました。ビートルズの存在しない世界で初めて聞く「YESTERDAY」を一緒に体験したように感じました。瞼を閉じれば今でも蘇ってくるようです。何度も何度も何度も聞いているはずの曲なのになんと新鮮な感動を与えてくれることか。まさに映画のマジックにかかってしまいました。この感動を実現できたのは主演のヒメーシュ・パテルの歌の上手さです。自然な語り口で気持ちを込めながら物まねではなくパテル自身の歌としています。

IN MY LIFE

ビートルズ曲を数曲録音することとなり、自主製作CDをバイト先のお客さんに配ったりSNSで拡散したところ、テレビ番組からの出演オファーが届く。スーパーで品物を買うとCDが付いてくる、歌う店員として紹介されます。番組のなかで演奏した1曲が『IN MY LIFE』です。

大きな世界の中でたった一つ自分にとって大切なことは貴方への愛だよ、と歌う壮大な名曲です。思い出の場所や友人たち、とても大切なものだけど、君のことを思うとそれらすべては意味のないものに感じてしまう。
In my life I love you more

ジャックの歌をテレビで見ていたエリーは自分のことかしらと感じ、居てもたってもいられずテレビの前を離れます。ジョン・レノンの感情を抑えた歌い方もいいですが、ヒメーシュ・パテルはもう少し情緒的に歌ってくれました。多くのミュージシャンにコピーされてきた名曲ですが、ここでもパテルは新鮮な曲として聞かせせてくれました。パテルは映画撮影の2か月まえから演奏練習を積んだそうです。パテルのオリジナリティー感じる歌の上手さなくしてこの映画は成り立たなかったことでしょう。

The Long And Winding Road

ジャックが歌うビートルズナンバー聞いたエド・シーランが突然訪ねてきた。たまたまジャックの家の近所に住んでるんだとか言いながら、おいおい、エド・シーラン本人じゃんか。そんな急転直下の出会いからエド・シーランのモスクワコンサートの前座として演奏することになったジャック。前座で歌ったのはBack in the U.S.S.R.

U.S.S.Rはソ連のことなので、ロシアなのにソ連に帰ろうってちょっと変ですが。まだソビエト連邦だった当時にポール・マッカートニーが作ってモスクワ公演で演奏した曲です。コンサート会場で後にポイントとなる髭もじゃの男性が映し出されますがこの話はまたあとで。

大成功に終わったコンサート打ち上げの最中、エドと10分間でどちらがいい曲を作れるかというミュージシャンのプライドを賭けた勝負をすることになる。そこでピアノを弾きながら歌ったのが『The Long And Winding Road』です。最初にエドがカッコいいラブソングを演奏し、ジャックは負け決定という場の雰囲気のなかで、時間の流れを一瞬で止めてしまうような、別世界に引き込まれてしまったような雰囲気に変えてしまいます。

ザ・ロング♪・アンド♪・ワインディンディング~♪ロ~ド♪

まさに一瞬です。The long and winding road that leads to your door~君の扉へと続く、長く曲がりくねった道~そう語りかけられた瞬間に別世界にスリップしたような感覚。おまえの道はエリーに繋がっているんじゃないんかい、と感じつつあっさり負けを認めてしまうエド。いやエドの完成版も聞いてみたいと思ってしまいましたが。

ビートルズを知る二人との出会い

モスクワのコンサート会場で映し出された髭もじゃの男性と、ジャックがリバプールを音連れたときに意味ありげに映し出された女性。この二人がコンサート前のジャックに会いたいと訪ねてくる。マネージャーから黄色い潜水艦の玩具を渡されたジャックは二人と合うことにする。

黄色い潜水艦(イエローサブマリン)はリンゴ・スターが歌った子供曲で映画にもなっているのでビートルズファンであれば意味が分かることでしょう。ビートルズの曲を歌い有名になってきたジャックは疑問と不安を感じていたため盗作を非難されるものと思いますが、その逆でした。

ビートルズが消えてしまった世界。そのなかで尋ねてきた二人にもビートルズに関する記憶が残っていたのです。偉大なバンドの楽曲を世に知らしめてくれてありがとう!!
そう告げられたジャックは、まったく言葉が通じない世界で初めて意思疎通できたようだと喜びます。
どんなにすばらしい曲でも一緒に感動できる人がいないとしたらどうだろう?自分が歌い周囲の人が感動したとしても、当時の時代背景や熱気があるのと単に歌を聴くのではやはり別物でしょう。一人ではない、記憶を共有しながら共に生きることの大切さを感じさせてくれたワンシーンでした。

ジョン・レノン

な・な・なんと、あの方が登場してしまいます。イエローサブマリンの玩具で会った二人のうちの女性から手渡されたメモ。私たちもいろいろ調べたのと言いながら渡されたメモでした。そこに書かれていたのはジョン・レノンが住む家の住所だったのです。
12月8日が近いということもありますが、まじか、そりゃ反則だろと思いながらも、そうか別世界なのだからビードルズではないジョン・レノンは生きていても不思議ではないのです。

海辺のコテージに落ち着いた室内。ササっと描いたスケッチが数枚映し出されるなかその奥に絵を書く人のうつろ姿があります。振り返ったその人は黒縁の丸眼鏡をかけた長髪の老人でした。

別世界のジョンは漁師として生き、今は一人で暮らしているが愛する人と共に過ごすこともできたし幸せな人生だった。そして「何かを得るということは何かを失うこと」と語ります。
自分の身近にある幸せを大切にしろということでしょうか。この出会いでジャックの気持ちは晴れることとなるのです。

3.ビートルズ小ネタ満載

さて、ここまで感動ポイントを語ってきましたが、この映画にはビートルズファンなら嬉しくなるビートルズ小ネタが沢山あります。それらを紹介します。

・オアシスも存在しない
ビートルズが存在しなくなることで沢山の言葉や存在が無くなっていいます。グーグルでビートルズと検索するとカブトムシしか出てこない。ポールもジョンも検索されません。そしてなんとビートルズを敬愛してやまないバンド「オアシス」も存在していない。オアシス自身がビートルズに大きな影響を受けていると語り、ビートルズの後継者ともいわれていたのでそうなりますか。グーグルでオアシスと検索すると水場のオアシス映像しかでないところは笑ってしまいました。
コカ・コーラの存在が無くなりペプシ・コーラだけになったのはビートルズの楽曲「Come Together」の中にコカ・コーラが出てくるからでしょう。ハリー・ポッターの存在も消えていたのは???

・『When I’m Sixty Four』
僕が64才になったらという曲です。劇中、入院したジャックがエリーに対して「僕が64歳になっても必要としてくれる?」と甘えますがエリーは普通の言葉としか認識してくれませんでした。

・建物屋上のファーストライブ
ジャックは生まれ故郷の古いホテルの屋上でファーストライブを開きます。これは、ビートルズ自身の実質的に最後となったライブをサヴィル・ロウにあったアップル・コアの屋上で行ってたところからきています。解散寸前と言われていた当時、このライブで友情が戻りバンド活動継続することになったともいわれたものです。といっても長くは続かなかったのですが・・・
ビートルズの実際の屋上ライブでは「Come Together」を演奏しましたが、ジャックが行ったこの屋上ライブで演奏したのは「HELP」でした。他人の歌で名声を得ることに罪悪感を感じていたジャックの心情を現した曲目ですね。歌がうまいはずのジャックがこのときばかりは精神崩壊で崩れそうになるほどの叫び声をあげていました。まさに「助けて!」と。

・裸足の足
ジェームズ・ゴーデンとのトークショーに出演するという夢の中で、ジャックの曲は盗作だと証言する2人の足元が出てきますが、左側の人の足は裸足でした。アルバム「アビーロード」のジャケットでポールだけが裸足になっていたためにポール死亡説が噂されました。このエピソードをとりこんだのでしょう。

 

いや~長文となってしまいました。建築ブログであるはずなのに私史上最長のブログが今回でした。

ジャックとエリーはどうなったのか?

リリースした曲はビートルズのもの他人の曲でお金は稼げないと観衆に告げたジャック。エリーにも本心を告げます。そしてエピローグで表示されたTODAYの文字の後、学校の子供達の前で『Ob-La-Di, Ob-La-Da』を楽しげに歌うジャックがそこにいました。幸せそうな顔で。

『YESTERDAY イエスタデイ』というタイトルにかけて、エピローグで「TODAY」と表示させるのは良い演出でした。昨日ではなく今日を生きていると確認させてくれました。


ここまで読んでいただいた方、誠にありがとうございます。アマゾンプライムで視聴できるようになったら必ず見ます。映画・YESTERDAY

 

 

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