自然光を優先し、点滅のない照明を用いるー空間の造形ーバウビオロギー25の指針

自然に近い光のバランスと色に注意し、点滅のない照明(光源)を用いる

ー空間の造形ーバウビオロギー25の指針

光は薬のようなものです。それを正しく服用しなければなりません。

太陽は私たち地球の中心です。太陽の光がなくては、空気も、水も、土も、火も存在しません。「まず光があり、そして人があった」のです。すべての生命体は、暖かい太陽放射に合わせて生きています。植物、動物、人間の成長、健康、体調、生命のリズムは太陽放射に依存しています。省エネが求められているために窓を小さくし、あまり日が射さない住まいは多く存在し、人工光の過剰な洪水に人々は苛(さいな)まれています。

―光の基礎―

光は、放射の形態をしたエネルギーで、物理的に見れば電磁的な振動が作るスペクトルのごく狭い領域にすぎません。太陽放射(日射)の波長は、およそ280nm(ナノメートル=100万分の1ミリメートル)から10万nmの間です。このうち人間の目に見える可視光線の領域は380nm~780nmです。

図表400nm(青)~800nm(赤)に着色された範囲が可視光線です、400nmは紫外線領域の一部、800nmは赤外線領域の一部に属します。地用に届く太陽放射は、私たちの暮す緯度において平均して以下のような構成になっています。自然光線の構成を知ることは、バウビオロギーに取り組むにあたり重要なことです。

赤外線:可視光線:紫外線=53:44:3

―放射熱と光線が健康に与える影響―

赤外線領域の熱効果は、生体組織に深く入り込み、特に新陳代謝・血行・体温調整に強い影響を及ぼします。また血液循環と中枢神経系が刺激を受け、免疫力を高めてくれます。太陽放射は、建物を暖めることにも役立ち、省エネにも役立っていることも忘れてはいけません。

光が人体に及ぼす作用に関して重要な要素は3つ、「リズム」・「強度」・「質」です。自然界では、これらの3つの要素は太陽の動きによって変化していて、人間はこのパターンの変化に全体的に対応します。光が影響を及ぼす脳の領域(視床下部と脳下垂体)は、人間のホルモン全体をつかさどる部分で、身体機能の多くをコントロールしています。、例えば、昼と夜のリズム、新陳代謝、免疫反応、血行、成長、性機能、ストレス反応などです。

紫外線は皮膚を通じて吸収され、ビタミンDを作り出すために不可欠なものです。ビタミンDは、身体のカルシウムとリンのバランス維持のために重要な栄養素であり、紫外線の不足は、特に「虫歯」と「

くる病」につながります。他方、過剰に紫外線を浴びることは、早期の皮膚老化を招き、皮膚ガンの原因となります。しかし、屋外で数時間過ごす程度の微量の紫外線を毎日浴びることは、健康の増進につながります。

建築家の果たすべき役割は、室内気候とエネルギー経済の側面から求められる条件と、採光に求められる条件を調和させることです。すなわち、建物の適切な配置と適切な間取りを考え、適切な窓の寸法取りを考え、同時に健康・環境・経済性という観点から求められる要件にも配慮しなければなりません。

―自然光に関するヒントー

※できる限り自然光を利用してください。毎日外へ出て散歩してください。太陽光は生きるために必要なことです!!室内空間に十分に自然光を取り込んでください!!

※居間、寝室、子供部屋においては、毎日少なくとも3時間の日照を確保すること。

※床から窓までの間隔はあまり大きくとらないこと。天窓は外界への自由な視界をもたらす窓ではないので、天窓だけを自然光の採光口として使うことは避けましょう。

※窓ガラスは「透明」が最も推奨されます。日よけガラスや日よけフィルムは使わないこと。自然光の色を変化させてはいけません。

※500ルクスは仕事部屋に必要な明るさです。居間においては、夏至時に200ルクス、冬至時に50ルクスあれば自然光が十分に確保されていると判断できます。どんよりと薄暗い冬の日であってもその明るさは自然光で確保できます。

※ハロゲンランプや高品質のLEDランプなど、バランスの取れたスペクトルを持つ、ちらつきのない光線を使用してください。

※特に夕方には、もっぱら赤色の光スペクトルを持つランプ(ハロゲンランプや白熱灯など)を使用してください。PC,スマートフォン、省エネランプは主に青色光を発光するので、ぐっすり眠るのに重要なホルモンであるメラトニンの分泌を抑制してしまいます。

※特に寝室/ベッドや勉強机などの長時間滞在する場所では、エレクトリック・スモッグを可能な限り減らしましょう。

※外の自然がもたらす色彩をよく見て、住まいの色彩を考えましょう。色彩は心理的にも作用し、例えば同じ19°の室温の部屋でも、部屋の色が赤ければ多くの人は暖かく感じ、青ければ多くの人が寒く感じます。

少なくとも大きな面(壁面、天井など)では強い色、暗い色、ぎらぎらする色だけではなく、白やグレーも避けることをお勧めします。むしろ天然の顔料を含む石灰石(ライム)塗料や粘土系塗料のような、明るく、控えめな、自然に近い色をお選びください。強く、ギラギラする色彩は、クッション、テーブルクロス、壁の写真、アクセサリーなどで設定できるアクセントに適しています。

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