生理学的な認識に配慮した家具ー空間の造形ーバウビオロギー25の指針

生理学的、人間工学的な認識に配慮したインテリアと家具を提案する

バウビオロギーの一分野である「居住生理学」は、建物、部屋、建築部位、家具、設備を人間のニーズに適合した形で造形し、健康、良好な心身状態、作業能力の増進を助けるものです。それは作業生理学、またはエルゴノミー(人間工学)から発展しました。自宅における事故の原因究明と事故防止のための研究、さらに高齢者・障害者のための住まいに求められる条件に関する研究も行っています。住居生理学が重点を置くのは、住居者の健康と良好な心身状態、特に家事を担当する人の状況です。

―人間工学的な認識に配慮した家具―

背骨の湾曲が子供に増えているとか。テレビやスマホを見る時間が増え、コンピュータやゲームで遊ぶ時間が増えたことによる運動不足がもたらした結果と関係があります。多くの成人が肩、ひざ、腰などに痛みを感じています。解剖学的にも、機能的にも誤った、体にあっていない椅子、テーブル、ベッド、作業機器、家事道具が身の回りにあふれています。

注意すべきいくつかの提案!

※体に優しい椅子:湾曲した座位姿勢をとった場合、椎間板にかかる負担は大きくなります。快適な座位姿勢とは、整形外科学的に適切な姿勢のことを意味します。脊柱の状態を歩行時。起立時の脊柱の状態に極力近いものにすることです。背もたれは背骨の形状にあわせ湾曲したものが推奨されます。

単純なことですが座っている時間を短くすることも大切です。最長で2時間を目安にしましょう。

※健康的な睡眠場所:ベッドで重要なのはマットレスとその床板です。たいがいの場合、身体に合わせて作られてはおらず、これはリューマチ性の背中の痛みがひどく出るのは朝、という事実が証明済みです。身体の形状に合わせてマットレスが沈み込み、脊柱全体がまっすぐに保たれるベッドが理想的です。

※住まいの什器:これは家事を担当する居住者の負担を大幅に軽減することを目指すものではありません。家事労働は多様な動きを伴うもので、その点ではよい運動とみなすことができ健康を促進するからです。たとえばキッチン、バスルーム、ユーティリティ、さらに庭でも、わざわざ腰をかがめたり身体をのばしたりする必要がないよう。適度な作業高さを確保して、健康に支障をきたす姿勢を回避しましょう。

※バリアフリー:特に予防の観点から今日のスタンダードです。高齢期におけるバリアフリー化のためのリフォームがいつでも容易に可能になるようなプランをはじめから考えておきましょう。

―住まいの中での事故を防ぐ―

表は「厚生労働省:人口動態統計年報 平成21年」の資料です。表上は家庭内の事故件数、表下は家庭内の事故割合です。

住まいの中で起きる事故の主な原因としては、建築設備や調度品に不備があることが原因となるものも多く、建築的・技術的措置を取ることで大幅に減らすことができます。

統計データから、「転倒・転落」、「浴槽内での溺水」、「不慮の窒息」による事故割合がとても高く、また65歳を超えると事故件数が急増することも分かります。

注意すべきいくつかの提案!

※転倒・転落:このリスクは構造的及び技術的対策によって大幅に削減できるものです。たとえば滑りやすいカーペット、滑りやすい床(ワックス)、玄関などの段差、暗い照明、急な階段は避けてください。

階段を蹴上げ寸法(H)と踏み面寸法(D)を、2H+D=63cm以下としましょう。曲がり部分の段数は3段周りを避け1段または2段とすること。両壁に手すりを設ける、あるいは片側から両側へリフォームできるようにしておきましょう。

高齢になると1cmの段差でも転んでしまい骨折や運悪く死亡する事例が多いです。段差を設けるなら明確な色分けをするなどの工夫、できれば段差のない床が望ましいです。

※浴槽内での溺水:このリスクは構造的な対策と生活上の工夫で大幅に削減できます。洗い場は滑りやすい床材を避ける、浴槽内長さは足を延ばせば足が当たる長さとする、浴槽壁に手すりを設けるようにしましょう。浴槽には子供が容易に外すことができない蓋をする。最後に入浴した人がお湯を抜いて空にするなどです。深さ10cmの水深でも子供は溺水する可能性があることを忘れないでください。

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