スラムダンク 主題は山王戦にあらず 「宮城リョータ」

原作者の井上雄彦氏 が監督・脚本をつとめ公開中の映画『THE FIRST SLAM DUNK』を鑑賞してきました。私自身はそこまで熱狂的なスラムダンクのファンではありませんが、年末休暇に入ったことから昨晩急に行きたくなり本日の朝一回へ行ってまいりました!!

映画館に着きチケットを購入、販促用のポスターとスコアボード風のカレンダーをしばし眺めていると自然に気持ちが高まります。

上の写真は入館時に特典(?)でいただいたものです。

さて、映画の感想ですが・・・

良かった!!

予想以上に良かった

美しい映像、高揚感のあるBGM、構成とストーリー、すべて良かった

ネタバレになるので多くは書きませんが、主題は「山王戦」にあらず、主役「宮城リョータ」のバックボーン、宮城がどのように育ち生きてきたかを丁寧に描きながら、山王戦をアニメでしかできない表現方法で見せてくれます。山王戦の描写途中にところどころ宮城の過去を語る回想シーンが挿入されます。試合のスピード感がリセットされるじゃんと感じましたが、2か所目の回想シーンで気づきました、井上先生は山王戦を描きたいんじゃない、宮城リョータが育ってきた人生を見せることで物語に深みを与える、これは人間ドラマなんだと気づいてからは思い切り感情移入できました。

引き算の美学

2時間という枠のなかで最も効果的な見せ方は何かを考え抜いたのでしょう。詰め込みすぎないストーリー展開、映像とマッチした主題歌とBGM、セリフ、色彩、どれも無駄がないのです。スラムダンクを知らない人、原作が好きな人、アニメ版が好きな人、誰が見ても感動できる映画になっていると感じました。

試合中にBGMが止まり無音になるシーンがあるのですが、自分自身の心臓音がBGMとなってシュートシーンの感動が倍増したように感じました。そして最後の1秒を切って花道がシュートを放つときに呟く「左手はそえるだけ」のセリフは、唇だけが動く口パクとなっている。そのような引き算の手法をいたるところで感じました。

今作の主演は「宮城リョータ」でしたが、他の4人、赤木、花道、流川、三井を主役にした映画を見てみない!!と感じてしましました。

井上先生はそんな二番煎じ的なことは決してしないことを理解しつつそう感じてしましました。できうれば、10年後の「スラムダンク」を作ってください!!

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