木造住宅コスト、ウッドショックと建設資材費増の影響は?

建築専門誌の株式会社エクスナレッジから出版されている木造住宅コストに関する解説本「木造住宅のコストが分かる本」という書籍があります。

この書籍のなかの「詳細見積で信頼を勝ち取る」章、42ページを執筆している関係で、まったく同じ住宅をもとに詳細見積を過去3回行ってきました。そしてこの書籍の改訂版を出版することとなったそうで再見積もりを行いました。

 

ウッドショック、コロナ、原油価格上昇、断熱材や住設機器の価格改定などにより住宅建設費が上昇しているというニュースはお聞きになったことがあるでしょう。坪5万上がった、いや坪10万上がった、といった噂が飛び交っていますね。私自身は感覚的に坪7万ほど上がっているかなとお話はしてきましたが正直なところまったく同じ住宅での比較ではないので正確な金額は分かりませんでした。

 

この度、木造住宅コスト本の改訂版出版にあたり再見積もりを行ったことから明確が金額を知るkとができました。

 

これは。とてもとても、超貴重な情報です。

 

それでは情報公開させていただきます。2010年は建築知識「間違いだらけのコストデザイン」執筆時のもの、2015年は単独のコスト本として出版された「木造住宅のコストが分かる本」の執筆時のもの、2020年は改訂版として出版された「木造住宅のコストが分かる本」執筆時のもの、そして2023年は再改定版として出版予定の再見積もり金額になります。

 

2010年:坪単価55.1万円

2015年:坪単価58.5万円

2020年:坪単価66.1万円

2023年:坪単価79.6万円

 

2010年→2015年は坪3万円UPでしたが、2015年→2020年の5年間で7.5万円UP、そして2020年→2023年の変動がえげつないことになっており坪13.5万円のUPという結果でした。2020年~2023年の3年がウッドショック・コロナ・ロシアによるウクライナ侵攻・原油高などの激動の3年にあたります。

 

3年で坪13.5万円の上昇、延床面積30坪で405万円(税込み445万円)も上昇しているのですからたまったものではありません。木材価格は下落基調に入っているようですが、建築初期計画段階の予算組みを慎重に進める必要がありますね。

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