あなたと家のあいだにある
「見えない健康学」
—バウビオロギー(Bau-Biologie)という考え方—
新しい家なのに、なぜか疲れる。
- 新築の家に引っ越してから、なんだか頭が重い…
- 子どもがよく咳をするようになった
家は本来、私たちを守り、癒し、元気を与える存在のはず。
でも現代の住宅では、“見えない不調の原因”が潜んでいることも…
家も“生きもの”です。
9割の時間を過ごす場所
私たちは1日の約9割を、建物の中で過ごしています。つまり、建物の空気や光や素材は、体の一部のようなもの。
バウビオロギーとは?
ドイツ語で「建築=Bau」と「生物学=Biologie」を組み合わせた言葉で、“建物を生きもののように考える建築学”です。
自然と調和する家づくりの原点
ドイツでは1970年代、化学物質による体調不良が社会問題に。そのとき生まれた考えが、バウビオロギー。
化学物質をできるだけ使わず、木や土、石など、自然素材が本来もつ調湿・浄化作用をいかす設計が基本です。
「家は人の第三の皮ふである」
服(第二の皮ふ)が体を守るように、家は外界から心身を守る“もうひとつの身体”なのです。
見えない環境が、心と体に影響する
| 要素 | 不快な状態 | 健やかな状態 |
|---|---|---|
| 空気 | 揮発性化学物質(VOC)が多い | 自然素材の内装で清浄な空気 |
| 光 | 強いLEDや反射光でストレス | 自然光がリズムを整える |
| 湿度 | 密閉しすぎてカビやダニ発生 | 木や土が呼吸し湿度を調整 |
| 温熱 | 暑さ寒さは人体に大きなストレス | 暑くも寒くもない温熱環境 |
| 電磁波 | 強すぎるWi-Fi・家電干渉 | バランスを意識した配線設計 |
地球と人の健康はつながっている
「人の健康と地球の健康は同じ根から生まれる」
- 地球に負担をかけない素材を選ぶ
- 長く使える構造とメンテナンス性
- 太陽光・風など自然エネルギーを利用する
それは“優しい暮らし”ではなく、理にかなった設計思想です。
科学と感性が両立する設計
CO₂濃度
CO₂濃度1000ppmを超えると集中力が低下する。
光と生体リズム
メラトニン分泌は夜の人工照明で抑制される。
VOC(揮発性化学物質)
VOC濃度が上がると頭痛やアレルギーの発生率が上がる。
現代の住宅でできるバウビオロギー的工夫
- 壁:ビニールクロスではなく珪藻土や漆喰を使う
- 床:塩ビフローリングではなく無垢材を選ぶ
- 光:昼は自然光、夜は色温度を落とす照明に
- 風:機械換気だけでなく、窓の風通しも設計に加える
- 家電:寝室のコンセント配置を工夫し電磁波を減らす
住まいは“機能”ではなく“環境”
デザインとは、心地よさを数値と感性で両立させること
—人と建築と自然が“共に生きる”ための設計思想です。—あなたの家がいちばん安心できる場所であるために
デザインや性能の前に「どんな空気で、どんな光の中で暮らしたいか」を考えてみてください。
家が“あなたのいのちの一部”になるように。