自宅設計の成功と失敗

今回は、今後の考察の基礎となる、2004年5月に完成した自宅についてデーターを公開します。
(1) 建物仕様
1. 構造:木造2階建て(2階上部はロフトと吹き抜け)
2. 面積:建築面積37.60㎡、延床面積67.68㎡
3. 屋根:高性能グラスフール16K 100mm厚×2枚+空気層
4. 壁 :高性能グラスウール16K 100mm厚+空気層
5. 気密:室内側デュポン タバーン、室外側デュポン タイベック
6. 冷房:空冷ヒートポンプAC 1台
7. 暖房:土壌蓄熱式床暖房(サーマスラブエンジニアリング)
8. 窓 :木製、アルミ
9. 硝子:ペア硝子(空気層6mm、12mm)
10.熱源:オール電化
(2)入居後の室内環境
1.夏季1階:外部気温-2度程度
2.夏季2階:外部気温±0度程度
3.厳冬期1階:18度前後(起床時)
4.厳冬期2階:15度前後(起床時)
5.夏季電気代:8000円程度(8月)
6.冬季電気代:18000円程度(12月)、20000円(1月)
(3)成功点と失敗点
1.成功点
・真綿に包まれたような空気感(輻射熱・太陽光・自然材料仕上げ)
・大きな庇と空気層により、夏季室内温度が予想を反し外気温同等だった
・エアコンのない生活の心地よさ(スイッチON/OFFからの開放、静けさ、湿度コントロール)
・太陽や風など自然環境との共生感
2.失敗点
・南北の全面窓からの熱損失が大きく、厳冬期の早朝が寒い
・1階寝室が最も暮らしやすい環境となってしまった
以上が住み始めて感じている成功点と失敗点です。現在はこの経験を生かした設計活動に取り組んでおります。

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  1. このブログの総目次

    「建築家が考えるLOHASな住まい」 総目次
    (1)光熱費1/2住宅の設計手法
      ・光熱費1/2住宅とはなにか?
      ・光熱費1/2住宅の13要素
      ・自然風の利用技術
      ・昼光の利用技術

  2. 窓の結露と外気温の関係

    冬になると窓ガラスにびっしり漂着する結露水。いやなものですよね。
    結露は住宅にとってもカビの発生や構造体の腐食などの原因となる
    排除したいものです。
    窓枠やガラス表面の結露だけでなく窓下の壁内部の結露水が窓下
    の構造対を腐食させる原因になることもありるので注意が必要。

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