アルミサッシの施工費

川崎等々力の家 木製窓

来年1月発売の建築雑誌に掲載予定の「設計者のための見積り」解説記事を執筆中ですが、それに関連して今日はアルミサッシの建築コストについて解説します。

昔は木製の窓が主流でしたが、耐久性やメンテナンスのし易さ、防火地域の防火戸規制、アルミサッシメーカーの戦略などにより、現在では住宅の窓のほとんどはアルミサッシとなっています。

私は防火戸制限のない場所では積極的に木製窓を使っています。私の設計する木造空間に合うことや断熱性の高さなどが理由。といてってもコスト的にはアルミサッシの3倍程度となるので極力使う場所を吟味して数量を減らしながら使っています。

さて、アルミサッシのコストは大雑把にいうと、3万~3.5万/坪、シャッター付きの場合は5.5万/坪となります。
断熱性を高めるために内部に樹脂を使った複合サッシで1.5倍、樹脂サッシ2倍、木製サッシ3倍程度が目安となります。上記金額はあくまで目安、アルミサッシの金額はガラスの種類により大きく変動します。腰窓用複層ガラスを1としたら、テラス窓などの大きなサッシ用複層ガラスは2倍、網入り複層ガラスで3倍、断熱性を高めたLow-Eペアガラスは15倍のガラス金額となります。

最後にサッシ1箇所あたりのおおよその金額をご紹介します。
1 幅1・65m・高さ1.1mの引き違い腰窓
・透明複層ガラス→34000円
・網入り透明複層→61000円
・シャッター付き→69000円
2 幅1・65m・高さ12.2mの引き違いテラス窓
・透明複層ガラス→72000円
・網入り透明複層→125000円
・シャッター付き→110000円
3 幅0.6m・高さ1.1mの縦滑り出し窓
・透明複層ガラス→28000円
・網入り透明複層→37000円
(注:取り付け費や経費まで含めた複合単価)

建設コスト解説の目次
  ・建設コストに関する建築雑誌の記事を執筆中
  ・仮設工事のコスト
  ・基礎工事のコスト
  ・木工事のコスト
  ・屋根工事のコスト
  ・外壁工事のコスト
  ・石タイル工事のコスト
  ・内装工事のコスト
  ・アルミサッシのコスト
  ・木製建具のコスト
  ・塗装工事のコスト
  ・給排水給湯設備のコスト
  ・執筆していた建築知識2月号が発刊されました

コメント

  1. このブログの総目次

    「建築家が考えるLOHASな住まい」 総目次
    (1)光熱費1/2住宅の設計手法
      ・光熱費1/2住宅とはなにか?
      ・光熱費1/2住宅の13要素
      ・自然風の利用技術
      ・昼光の利用技術

  2. 住宅建設費 給排水給湯設備

    今日は睡眠3時間で「建築知識」原稿の最終チェックをしたので
    やや寝不足です。おかげさまで、今月末発売の建築知識 コスト
    デザイン解説の執筆作業は100%完了しました。

  3. 建築コスト 基礎工事

    久々に住宅建設コスト関連の情報です。
    来年早々発行される建築雑誌の執筆も半分ほど終わりました。
    日々の業務の合間で進めていますが、来週末までには書き上げないと
    いけないのでラストスパートという感じです。

  4. 石タイル工事の建築費

    建築雑誌の原稿執筆もようやく残り2項目となり一致段落つきました。

  5. 外壁工事のコスト

    住宅の外壁工事の種類は3種類ほどに分類できます。
    1 窯業系サイディング(ニチハモエンサイディング等)
    2 金属系サイディング(ガルスパン等)
    3 モルタル+エマルション樹脂塗材(ジョリパットやマジックコート)
    その他、仕様頻度は少ないですが木板張りや珪藻土、シラス壁や昔ながらの土壁
    などもあるでしょう。

  6. 屋根工事のコスト

    建築雑誌原稿の締め切りが迫ってきました。あと一週間足らずで
    書き上げねばいけません。

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