
12年前に建設した次世代省エネ基準の仕様規定断熱材を入れたにもかかわらず開口部面積が大きすぎてQ値3.9W/ m2Kとなってしまった我が家の温度環境を日々お伝えしています。
今朝6時の状況です。外気温6.4℃、室内温度15.4℃、湿度63%、北側窓ガラス表面温度上部12℃・下部11℃、窓枠表面温度上部11℃・下部11℃でした。
さて今日は断熱性能解説の3回目、断熱性能と早朝の室温についてお話しします。関東地方は寒波の影響でこの冬一番の寒さになっていて早朝の室温が身に凍みますよね。いまお住いの住宅との比較もできるので身近な問題として実感できるのではないでしょうか。
写真は東京や神奈川の比較的温暖な地域の前夜から明朝までの温度低下を示しています。外気最低気温は3℃、一般的な蓄熱容量という設定条件でシュミレーションしたものです。外気温3℃で検討したのは最低気温が3℃以下となるのは一冬で3割しかないからです。最低気温が3℃以下となる日は写真のシュミレーション温度よりさらに早朝の温度が下がることになります。
点線で囲んでいる平成11年告示(次世代省エネ基準)の断熱性能は現在一般的となっている性能で、断熱性能Q値は2.7W/m2K(6地域)になります。Q値2.7の断熱性能のとき前夜から明朝までの温度低下は9℃、前夜20℃から明朝11℃まで室温が下がると読み取ってください。平成4年(新省エネ基準)はQ値4.2で温度低下は11℃、断熱性能をQ値2.1に上げると温度低下7℃、Q値1.5なら温度低下は5℃と断熱性能を上げれば温度低下が小さくなり明朝の室温が高くなるのです。このシュミレーションはあくまで想定した条件で算出したものなのでQ値と早朝の室温を決定づけるものではありません。住居人数や窓のカーテンの開閉状態でも変わりますし最低気温3℃までの変動状況でも変わります。断熱性能Q値の性能差として理解してください。
話を現在一般的となっている平成11年告示(次世代省エネ基準)に戻しましょう。外気最低気温が3℃の条件で早朝室温が11℃です。11℃って結構寒いですよね。朝から暖房ガンガンに効かせなければいけないことでしょう。私はもう少し断熱性能を上げたいなと感じてしまいますが皆さんはどうでしょうか。断熱性能解説、次回は断熱性能とイニシャルコスト(工事費)についてお話しする予定です。
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