建築士会勉強会 蓄熱利用を考える

昨日は神奈川県建築士会 建築環境部会の勉強会に主席してきました。本年度も各回担当を決めて発表を行っています。昨年は気流や熱、気象などとテーマを決めて発表を行ったのですが、今年は自由テーマで各自発表したい事柄について話をするということになっています。
私は「蓄熱利用を考える」というテーマで話をさせてもらいました。
総資料数32ページ、持ち時間1時間では足りず1時間30分かけて解説いたしました。

発表内容は大きく3つのテーマに分かれます。
1、昨年7月に受講した蓄熱シンポジウムの報告
2、自立循環型住宅設計ガイドライン2010→2015「蓄熱利用」
3、蓄熱関係の基礎知識

1の蓄熱シンポジウム報告は、大変貴重なお話満載だった講演のなかから3名の方々をピックアップいして勉強会で内容を報告しました。下手な蓄熱技術は逆に冷暖房費を増大させてしまいます。郊外地と密集地の日射取得量の違いを知り、蓄熱技術を使いながら、冷暖房エネルギーを削減できる断熱性能と日射取得量の関係を個別に計算で確認する必要があります。また蓄熱面積と蓄熱量は室温の安定と大きく関係しています。感ピューターは失敗の下、研究者の方々の成果を取り入れながら蓄熱利用を考えることが大切です。
3の蓄熱関係の基礎知識では蓄熱性能を利用するための基礎的な知識について説明しました。
・熱貫流率と表面温度の関係
・熱浸透速度
・放射、比熱、容積比熱、熱量、熱伝導係数、温度拡散率
これらの基本的な知識について説明しました。
なかでも熱浸透速度は実際に直射日光が当たる時間帯と蓄熱材厚みを設計するうえで実務的に役立つものです。例えば、木製フローリングは1時間で15mmほど熱が伝わります。普通コンクリートは1時間で40ミリほど熱が伝わります。このような基礎的知識と竣工物件の実測調査を身に付けることで感ピューターも徐々に信用できるようになるのです。

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