続・エコハウスの真実13「実測調査検証」
1年2カ月前に竣工した「太陽と風を受けるくの字の家」では温湿度データロガーを設置してもらい実測調査を続けています。近年私の設計した住宅では建て主様の許可を得られた住宅ですべてで行っています。
快適なエコハウスを実現する上で実測調査と自分の体感による確認はとても重要です。二酸化炭素消費量の少ない単なるエコハウスであれば設計時の計算で完了でもいいのですが、実際に住宅で生活している住人にとってみれば住み始めてからがスタートです。高性能設備機器や節水型機器、高性能エアコンやLED照明を導入してさらに太陽光パネルを設置すればエコハウスは簡単にできてしまいますが実施の暮らしが快適かどうかは別問題です。
快適なエコハウスを実現させるためには設計時の計算と実測調査を検証し、さらに自分の体感も加えた試行錯誤がとても重要なのです。
1 冬の実測調査

上の表は「太陽と風を受けるくの字の家」の本年1月7日~8日の二日間を抜き出した温度調査グラフです。
調査データを検証するためには住宅の性能と対比させる必要がありますのでこの住宅の基本性能等を紹介します。
・延床面積:141.77m2、1階床面積81.25m2、2階床面積60.52m2
・UA値:0.47W/m2K(外皮平均熱貫流率)
・ηAC値:1.4(冷房期日射熱取得率)
・ηAH値:1.9(暖房期日射熱取得率)
・換算Q値:1.58W/m2K(熱損失係数)
・一次エネルギー消費量:75GJ(自立循環型住宅ツール65GJ)
平成28年基準の外皮平均熱貫流率UA値が0.87ですので、それより2段階ほど性能を高めた住宅です。
・1階LDKの最低室温は7日早朝の13度、そのときの外気温は2度
・無暖房時の最大室内外温度差は12度
・LDKの暖房を夜OFFにしてから明け方までの温度下落17.5度→14度=-3.5度(7時間)
この二日間は晴天の天候でした。昼間太陽光で室温が17.5度まで上昇して徐々に下落、室温16度になった夜9時から約2時間だけ暖房を稼働させるというとても省エネな生活をされているようです。ヒアリングによると寒くても無理して我慢しているわけではないとのことなので、昼間日射取得した内部に蓄熱して室温よりもやや高めの表面温度を維持していることからそれほど寒く感じないのかもしれません。このへんは真冬にお邪魔して実際に表面温度を測定してみないと確かめられません。
2 外皮性能と室温の関係

次に、設計時に計算した想定通りの性能を発揮しているかどうかの確認をいたします。上の表はUa値に応じた室温性能表です。「太陽と風を受けるくの字の家」はUa値0.47なのでほぼ表の最下段の性能となります。暖房室と非暖房室の温度差とは、例えば居室を20度に暖房しているときの廊下やトイレとの温度差です。居室が20度のとき非暖房室は15度くらいになりますよという意味です。明け方の自然室温は夜暖房をOFFにして明け方何度くらいになるかを示しています。調査住宅は14度くらいになるという意味です。前提条件として、最低外気温は3度を想定したものです。
・暖房室と非暖房室の温度差
調査住宅では夜寝る前の2時間だけしか暖房稼働させていないため検証できませんでした。
・明け方の自然室温
調査住宅では外気温2度に対ししつおん13度でした。性能想定は外気温3度に対し室温14度ですので想定通りの性能を発揮していると言えます。
以上、「太陽と風を受けるくの字の家」の温湿度調査検証でした。
エコハウスですので二酸化炭素排出量についての検証も必要ですね。建て主様より光熱費の領収書をコピーさせていただけたらこのブログでお伝えいたします。
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