コロナ対策の換気方法と換気量

新型コロナウイルス感染症対策として換気が重要と言われています。新型コロナは①エアロゾル感染と②飛沫感染により広がっていくと考えられています。飛沫感染はウイルスを含む飛沫が、口、鼻、目、などの露出した粘膜に付着することにより感染するものです。飛沫感染の対策は人との距離を確保する(目安2m以上)、マスクの装着、パーテーションの設置などが有効です。本日のブログではもう一つの感染対策、換気方法と換気量についてお話します。
エアロゾル感染は大小の微粒子が空気中を漂い人が吸引して感染します。大きな粒子対策としては、横方向の一定気流ではなく扇風機の首振りやエアコンスイングなどにより空気を攪拌することで吸引するウイルス量を減少できます。小さな粒子はずっと空気中を漂うため換気により室内から室外へウイルスを除去する必要があります。

文頭の写真は環境省のホームページで説明している換気量のイラストです。有効な換気方法を二つ示しています。
1,30分ごとに窓を全開にして換気する。窓1か所ではなく2方向の窓を開ければ効果が高い。
2,換気扇により一人当たり毎時30m3の換気量を確保する
の二つです。どちらを優先するかは各家庭によって違いますが、一般的には機械換気を優先し機械設備の性能が不十分な場合は窓開け換気を実施することになります。
一人当たり毎時30m3の換気量とはどの程度の換気量でしょうか?
これは建築基準法が定めている一般住宅の換気量そのものです。計算式では「30m3/人・h」と記述され、4人家族であれば4人×30m3/人・h=120m3、5人家族なら150m3の換気量が必要だよということを示しています。新築住宅であればシックハウス対策の24時間換気が義務付けられており申請図書に記載されている24時間用換気扇のスイッチを切らない限り120m3程度の換気量は確保できます。つまり4人家族であればシックハウス用の換気扇を回していればよい、大家族の場合は窓開け換気で補完する必要があるということです。
次に「30m3/人・h」の換気量の根拠と必要な換気が行われているかどうかを知る方法について解説します。住宅の中には様々な有害物質が漂っていて換気により屋内から屋外へ有害物質を排出しなければいけません。有害物質が1粒あると病気になるわけではなく、濃度が高まると人体に影響がでることになります。人体に影響がでる濃度かどうかを知る指標として用いられているのは二酸化炭素濃度(CO2濃度)です。様々な有害物質があるなか、二酸化炭素は計測が容易で計測機器もたくさん販売されています。
二酸化炭素濃度の上限値
ビル管理法で示されている二酸化炭素濃度は1000ppmです。二酸化炭素濃度としては1000ppmで人体に影響はありませんが、二酸化炭素濃度1000ppm以下であれば、その他有害物質の濃度も人体に影響がないレベルを維持できるという意味です。※1ppm = 0.0001%
先に説明した「30m3/人・h」はCO2濃度1000ppmから逆算した換気量なのです。
新型コロナ感染症対策として有効な換気ですが、窓開け換気、換気扇による換気、どちらにしても実際にどの程度の換気が行われて室内空気が健全な状態あるかどうかは分かりません。そこで有効なのが二酸化炭素濃度の測定です。二酸化炭素濃度が1000ppm以下となっているかどうかをモニタリングすることにより換気が適切に行われているかどうかを知ることができるのです。
下のブログではバウビオロギーの観点から解説した換気と二酸化炭素濃度の測定器紹介そしています


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