高断熱・高気密

今回は「高断熱・高気密」のお話です。
平成11年に改正告示された「次世代省エネルギー基準」が制定され、それまで一般化していた性能より一段高いレベルの断熱・気密住宅が増えています。この基準が出来た理由はズバリ地球温暖化。
この基準でしっかり施工していけば、冷暖房ランニングコストを約20%削減でき、地球温暖化防止にも貢献できるというものです。なんか話がLohas Livingに近づいてきましたね。
「次世代省エネ基準」の仕様で施工すると、もうひとつ大きなメリットがあります。
それは住宅の快適性や耐久性がUPするということ。住人にとってはランニングコスト削減よりも嬉しいメリットかもしれません。上下の温度差が小さく、隙間風による不快感もありません。また、暖房器具との組み合わせとプラニングによっては家中どの部屋・廊下も同じ温度という全館暖房も可能です。
住人にとっての快適性という意味でメリットの大きい「高断熱・高気密」住宅ですが、お話をしていると一般の方だけでなく設計・施工をしている人の中にも誤解をしている事が多いです。よく聞くのは、
「うちは高断熱だけど中気密でやってる」というような話。これは何の為の高気密かということを理解していないのかもしれません。気密は断熱材の断熱性能を確保し壁内結露を防ぐためのものなのです。
性能の良い断熱材を使用しても気密しなければ断熱性能を100%引き出せません。
正しくは「高断熱・断熱材の為の高気密・計画換気」として記憶してください。

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  1. このブログの総目次

    「建築家が考えるLOHASな住まい」 総目次
    (1)光熱費1/2住宅の設計手法
      ・光熱費1/2住宅とはなにか?
      ・光熱費1/2住宅の13要素
      ・自然風の利用技術
      ・昼光の利用技術

  2. 窓の結露と外気温の関係

    冬になると窓ガラスにびっしり漂着する結露水。いやなものですよね。
    結露は住宅にとってもカビの発生や構造体の腐食などの原因となる
    排除したいものです。
    窓枠やガラス表面の結露だけでなく窓下の壁内部の結露水が窓下
    の構造対を腐食させる原因になることもありるので注意が必要。

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