調湿と湿度、温度の関係を見える化

昨日のブログの予告通り、今日は京都府立大学大学院 生命環境科学研究所 尾崎教授のセミナー内容をお伝えします。
尾崎教授は調湿効果の見える化、潜熱負荷と室内環境の関係を研究されているそうです。よく「わが社は調湿自然素材を使っているから快適湿度で健康住宅です」なんて説明している会社がありますが、これ化学的根拠がまったくありません。
例えば梅雨時期に窓を開けて相対湿度90%の外気を入れたらどうなるでしょう?
室内相対湿度が快適と言われる60%以下に下がるはずがありませんよね。尾崎教授はこの調湿効果を研究して、建材の調湿性能と使用面積から計算で湿度を算出できるようにしました。そして調湿の成分である水蒸気が持つエネルギー(潜熱)と室内温度の関係をも計算で算出できるようになったそうです。
潜熱エネルギーの影響を反映させた室温シュミレーションソフトなんて見たことないので、これは画期的な研究結果です。断熱強化と日射取得蓄熱で冬の快適性は簡単に実現できます。問題は夏の涼しさをどう実現するか。尾崎教授の研究はこの答えを明らかにしてくれそうです。

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